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【探訪 都の企業】

<景気診断編>震災直後以来の悪化 日中悪化、経営者心理に影

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 東京都民銀行が二十八日発表した景況感調査によると、昨年三月の東日本大震災直後に落ち込んで以来、「都の企業」(首都圏の中小企業)の景況感が、初めて悪化した。海外経済の減速による輸出の減少に、日中関係の悪化が加わったためだ。中小企業の景況感からも景気の後退局面入りが裏付けられた。

 景気が「好転」と答えた企業の割合から、「悪化」と答えた企業の割合を引いた業況判断指数(DI)は、全産業でマイナス三・六となり、前回の六月調査から六・〇ポイント低下した。景況感が悪化するのは二〇一一年六月以来、一年四カ月ぶり。DIの水準は前回調査で震災後初めてプラスに転じたが、再びマイナス圏に落ち込んだ。

 東京都民銀行が集計した「都の企業」のDIを業種別にみてみよう。非製造業がマイナス四・一となり、前回から一五・九ポイントの大幅悪化となった。非製造業の景況感は前回調査でリーマン・ショック前の水準まで回復していたが、輸出の落ち込みが続く影響が、内需型のサービス業などの中小企業にも波及した。一方、製造業はマイナス四・六となり、〇・四ポイントの小幅の低下にとどまった。

 経営上の問題点を尋ねたところ、前回二位の「売り上げ不振」が「同業他社との競合」を上回ってトップとなった。ライバルにいかに勝つかという以前に、仕事自体が減ってきた表れといえそうだ。

 先行きの景況感はプラス〇・七と、やや改善を見込むが、「景気が好転するとは思えない」(東京都品川区の配電盤製造業)といった慎重な声も目立つ。日中関係の悪化による不買運動の影響がどれだけ尾を引くか見通せないことが経営者の心理に影を落としている。

 調査は十月、首都圏と周辺の県の九百六十九社に対して行い、回答率は39・6%だった。

◆非製造業にも暗雲

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 「都の企業」(首都圏の中小企業)の景況感が一年四カ月ぶりに悪化に転じた。景気は一時的な落ち込みで踏みとどまるか、それとも本格的な後退に向かうかの岐路にある。シンクタンク「とみん経営研究所」の畠中初顧問に調査結果を分析してもらうとともに、企業の声を紹介する。

 

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