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【探訪 都の企業】

<景気診断編>8カ月ぶり景況感悪化 資材高騰価格転嫁できず

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 東京都民銀行が二十五日発表した六月の景況感調査によると、「都の企業」(首都圏の中小企業)の景況感が八カ月(二期)ぶりに悪化した。製造業はやや改善したが、非製造業の悪化が全体に影響した。非製造業では、円安に伴い資材価格が上昇。一方で販売価格は上げられず、利益が減った建設などの企業もあった。

 調査は景気が「好転」と答えた企業の割合から「悪化」と答えた企業の割合を引いた業況判断指数(DI)は全産業でマイナス四・五となり、前回の二月調査より三・四ポイント悪化した。株価が急落した六月初旬に回答した企業もあり、「悪化」の答えが多くなった可能性もある。

 業種別にみると製造業がマイナス五・四で、前回のマイナス六・三から〇・九ポイントの改善。十四業種のうち「印刷」や「化学」など八業種で上昇した。

 非製造業はマイナス一・八。前回のプラス一・二から三・〇ポイント悪化した。「運輸」など四業種は上昇したが、「サービス」「建設」「不動産」の三業種が悪化し全体に影響した。不動産では「都心の地価上昇が収益が悪化する要因になっている」と説明する企業もあった。

 先行きの景況感は全体でプラス五・二と前回のプラス一一・六から後退。ただ現状の景況感よりは良く、先行きに希望を持つ中小企業も多いようだ。「輸入原料の価格上昇が不安」(菓子製造)など先行きへの警戒感を示す企業もあった。

 毎年二、六、十月に行う調査は今回、首都圏と周辺の県の九百六十一社に対し実施。回答率は38・5%だった。

◆製造業下請け圧迫

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 「都の企業」(首都圏の中小企業)の景況感が八カ月ぶりに悪化した。先行きは明るさがみられるものの、現状についてはサービス、不動産、建設などの景況感が悪化。政府や日銀が発表する景気指標よりも悪い結果が出た。シンクタンク「とみん経営研究所」の畠中初顧問=写真=に調査結果を分析してもらうとともに、企業の声を紹介する。 (木村留美)

 

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