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【探訪 都の企業】

<こだわり製品編>【下】食器から空気まで Penta−C(大田区池上)

除菌、消臭水「ビージア」を取り扱うPenta−Cの安居良二社長=東京都大田区で(嶋邦夫撮影)

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 近年、インフルエンザウイルスやノロウイルスの除去に効果がある「次亜塩素酸」が注目されている。消毒力は強いが、人体への影響がない微酸性に調整した次亜塩素酸水を「ビージア」の名で販売する大田区池上の「Penta−C(ペンタシー)」は、用途に合わせて多種多様な生成装置や噴霧器を開発。幅広い業界に利用されている。

 ビージアは食器や哺乳瓶から、トイレや清掃用具までさまざまなものの消毒が可能だ。空気中に噴霧しても刺激臭が気にならず、浮遊菌の除菌もできる。

 東日本大震災後には、宮城県石巻市の小学校の仮設トイレや、津波で汚泥が残った住宅の消毒にも活用された。安居(やすい)良二社長(56)は「アルコールはぬれた場所での消毒には向かないが、次亜塩素酸水はぬれていても効果を発揮する」と利点を強調する。

 安居社長は二〇〇九年にペンタシーを創業。当初は他社製の次亜塩素酸水の販売をしていたが、三年前に独自ブランドのビージアを立ち上げた。ビージア水だけでなく専用の噴霧器なども取りそろえるが、心掛けているのは、顧客の要望に合った商品開発だ。

 ビージア水を大量に使う病院や介護施設向けには、コスト削減になるように噴霧器だけではなく生成装置も販売。洗濯機程度の大きさで場所を取らない。公共施設や銀行などに設置する浮遊菌を除去する大型霧化器には、宣伝広告を映し出せる液晶モニターや、客らが手の消毒をできるようにハンドスプレー機能も付けた。家庭用の卓上型霧化器は二万五千九百二十円だ。

 安居社長は「顧客の要望を聞きながら製品の種類を増やしている。『なければ作ってしまおう』という発想は、ものづくりの街の大田区の企業だからこそ」と話す。

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 当初は、病院や介護施設での利用しか考えていなかったが、人びとが衛生に敏感になったことで学習塾や食品工場、酪農関係など顧客は想定以上に広がった。「衛生管理が求められる業界は幅広い」。さらなるマーケットの拡大に向け、商品の開発の取り組みが続く。

  (この連載は北條香子が担当しました)

        ◇

 Penta−Cも出展する「2014“よい仕事おこし”フェア」が5、6の両日、東京国際フォーラム(千代田区)で開かれる。約350のブースが設けられ、東北の被災企業も出展。東北特産品の販売やグルメを味わえるコーナーもある。東京新聞も出展し、新聞製作を実演する。入場無料。

 

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