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東日本大震災6年

震災遺構に改修の仙台・旧荒浜小が公開 「思い出の場所」言葉失う

地元住民らに公開された旧荒浜小学校の教室を見つめる寺嶋花恋さん=11日午前10時50分、仙台市若林区で

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 東日本大震災の津波で全壊し、震災遺構として保存のための改修工事が進む仙台市の旧荒浜小学校(若林区)が、震災から六年を迎えた十一日、地元住民を対象に初めて公開された。久しぶりに足を踏み入れた卒業生らは被害のすさまじさに言葉を失った。四月末から一般公開される。

 海岸から約七百メートルに位置する荒浜小には震災当日、児童や地域住民ら約三百二十人が逃げ込んだ。四階建て校舎の二階まで浸水したが、校舎は全員の命を守った。二〇一一年四月から同市東宮城野小(宮城野区)を間借りして授業を再開。一六年三月末、百四十二年の歴史に幕を下ろした。

 最後の卒業生八人のうちの一人、七郷中一年の寺嶋花恋(かれん)さん(13)もかつての学びやを訪れた。小学一年生の約一年間、ここで同級生十二人と一緒に学んだ。今は家族九人で、少し離れた場所に住んでいる。

 震災がなくてずっと荒浜に住んでいたらどうなっていたんだろう、と時々考える。「引っ越して会えなくなった友達とも、もっと遊べたのに」

 一階の一年生の教室は床が剥がれ、窓ガラスはなくなっていた。

 六年前の三月十一日は金曜だった。黒板には次に登校する翌週月曜の「三月十四日」の文字。土曜、日曜を挟んで、またここに来るはずだった。

 「一年しか通ってないけど、大切な思い出の場所」。校舎は時を止めたまま、そこに立っている。 (石川由佳理)

 

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