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【南海トラフ巨大地震】

「即避難」命守れる 神奈川・千葉 自治体「訓練に力」

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 内閣府が二十九日公表した南海トラフ地震の被害想定は、神奈川や千葉、東京の島しょ部でも津波で最大計六千人が犠牲になる。十万九千人との被害想定が出た静岡県では、避難タワーの整備を急ぐ自治体も。避難を急げば被害を大きく減らせる地域もあり、避難場所をどう充実させるかが課題になりそうだ。 

 首都圏で最も多い最大二千九百人が、津波被害で死亡する想定となった神奈川県。だが地震発生から十分以内に全住民が避難を開始した場合の想定では、死者数はゼロになる。

 住民の避難意識が低い場合でも、雑居ビルやマンションといった津波避難ビルを活用すれば、死者数の三〜四割を減らせると見込んだ。

 相模湾に面する藤沢市。鵠沼海岸の五階建て店舗兼マンションのオーナー浅場崇子さん(53)は今春、市と避難ビル協定を締結した。「入居者への迷惑を心配する管理会社から締結をやめるように言われたが、見て見ぬふりはできなかった」と話す。

 ただ、入り口のドアがオートロックのため、住民以外の人が避難する場合、混乱する可能性がある。藤沢市は協定に、ドアが壊された場合は市が補償することを盛り込んでいるが、避難ビルの運用には課題もある。

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 千葉県は、死者数が最大約千六百人と想定されたが、いずれも津波によるもの。三方を海で囲まれた県にとって、地震直後の対処の必要性を迫られるデータとなった。

 大津波の到達は三十分程度かかるとされ、早めに避難した場合は約十人にとどまる。県は四月に新たな全県の浸水予測図を公表、今回の想定を受け、予測図に基づいた避難対応を市町村と連携して進めたいという。

 房総半島の南端、館山市の津波予想は、県内最大の十一メートル。四月に県が行った被害想定でも一四・七メートルが示されている。市は「より安全な高台などに逃げてもらう訓練などに力を入れる」と強調、避難訓練の強化を続けていく方針だ。

 市は学校や神社、公共施設などを避難場所に指定している。津波予測の見直しを受け、海岸沿いなどの避難場所の点検を実施。半島先端に点在する高台の神社のほか、四階建て鉄筋コンクリートの高校校舎などにあり「現段階で見直しは必要ないと判断した」(担当者)という。

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