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【南海トラフ巨大地震】

南海トラフ最終報告

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 南海トラフ巨大地震対策について、内閣府は二十八日、避難者は最大九百五十万人にのぼり、半数程度しか避難施設に入れないとの想定に基づく最終報告を発表した。自宅を失った人や高齢者らを優先し、被災が比較的軽い人に帰宅を促す「トリアージ」(選別)が必要とした。さらに「発生直後は行政の支援は遅れる」ことを前提に、各家庭に食料や飲料など一週間分以上の備蓄を呼びかけた。国は最終報告を基に巨大地震の対策大綱を策定する。 

 内閣府はこれまで、南海トラフで東日本大震災と同じマグニチュード(M)9級の地震が起きた場合、死者は約三十二万人、経済被害は二百二十兆円に達すると公表。最終報告は一連の想定を前提に、被害を最小化する策をまとめた。

 報告では、巨大地震で日本人の53%が震度6弱以上の揺れや三〇センチ以上の浸水に襲われると想定。

 避難所の収容能力を超える被災者が詰めかければ、早急な支援が必要な被災者が放置されるため、家を失った人や高齢者、障害者、乳幼児のいる家庭などを優先して受け入れる指針の策定を自治体に求めた。

 発生直後は道路の寸断や断水、停電で救援活動や物資提供が遅れ、住民は自活の必要があると指摘。国の防災基本計画で三日間が目安だった備蓄を一週間以上に拡大し、飲食料や簡易トイレ、カセットこんろ、携帯電話の電池式充電器などの確保を求めた。

 日頃の防災対策としては、津波を防波堤などのハード面だけで防ぐのは現実的でないとして、ソフト面と総合した対策の推進を強調。

 小中学生が早期に自力で避難できるようにする防災・減災教育や、各地の住民組織で津波の高さや到達時間を想定した避難訓練が必要としている。

 津波が数分で到達する想定の沿岸部では、病院や学校、高齢者・障害者施設の事前移転の検討や、津波避難ビルの指定促進、高台への避難路整備を自治体などに求めた。

 医療体制では、交通網が寸断された場合に海上で被災者に医療を提供する「病院船」や、被災地近くの土地に「野外病院」を設置することを掲げた。

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