主催:東京新聞・東京中日スポーツ/特別協賛:日本マクドナルド

1回戦(8/27)  準々決勝・準決勝(8/28)  決勝(8/29)

厚木市営及川球技場、厚木市営玉川野球場

出場チーム紹介


決勝 8月29日(木)

 総合栃木群馬

壬生レッド優勝



優勝を決め喜ぶ壬生レッドナイン=神奈川県厚木市の市営及川球技場で

 「マクドナルドカップ・第二十五回関東学童軟式野球大会」(関東軟式野球連盟連合会、東京新聞、東京中日スポーツ主催、日本マクドナルド特別協賛)は二十九日、神奈川県厚木市の市営及川球技場で決勝戦を行い、壬生レッド(栃木県)が大間々東小リトルジャイアンツ(群馬県)を4−3で破り、十五年ぶり二度目の優勝を飾った。壬生には優勝旗とカップ、大間々には準優勝のトロフィーなどが贈られた。

 試合は序盤、壬生の出井、大間々の駒形の両投手がテンポよく投げ合う投手戦。野手も好守でもり立て、決勝にふさわしい引き締まった展開となった。試合が動いたのは三回。壬生の秋山が二塁打で出ると、三浦の内野安打、河野の二塁打と打線がつながり、3点を先制した。六回にも相手の失策を絡めて1点を追加した。大間々は最終回、四球や駒形の内野ゴロが招いた相手の失策などで2点を返し、田面の安打で3点目を挙げ粘りをみせたが、あと一歩届かなかった。



▽決勝


 大間々東小リトルジャイアンツ(群馬)

 0000003|3
 003001x|4

 壬生レッド(栃木)


 【大】駒形−米山

 【壬】出井−河野

 ▽二塁打 駒形(大)、秋山、河野(壬)




 栃 木

15年ぶりの栄冠 壬生レッド優勝

集中打で得点重ね

優勝を決め河野悠也主将を胴上げする壬生レッドナイン=29日午前、神奈川県厚木市の市営及川球技場で

 神奈川県厚木市で開かれていた「マクドナルドカップ・第二十五回関東学童軟式野球大会」(東京新聞など主催、日本マクドナルド特別協賛)最終日の二十九日、栃木県代表の壬生レッド(壬生町)は、決勝戦で大間々東小リトルジャイアンツ(群馬)と対戦。4点をリードして迎えた七回に反撃を受け1点差にまで迫られたが、最後の打者を遊ゴロに仕留めて4−3で破り、関東一の栄冠を手にした。壬生の優勝は十五年ぶり二度目で、栃木県勢の優勝は第二十二回の天明クラブ以来、五度目。完投した出井優太投手は、今大会の最優秀選手に選ばれた。

 壬生が見事な集中打で得点し、決勝戦にふさわしい引き締まった試合を制した。

 壬生は三回、秋山が二塁打、続く三浦がセーフティーバントを決め一死一、三塁と好機をつくると、河野が右中間に先制の適時二塁打を放った。さらに暴投などで2点を追加、試合を有利に進めた。

 六回には中前打で出た山口が敵失の間に生還し、貴重な追加点を挙げた。

 エース出井は完封目前の七回、2四球で二死一、三塁とピンチを迎え、味方のエラーや適時打で3点を返された。なおも二死一塁、一発逆転の場面で大間々の4番田中章を抑えきり、熱戦にピリオドを打った。

最後は勝てる 信じて投げた

出井投手

力投する壬生レッドのエース出井優太投手=29日午前、神奈川県厚木市の市営及川球技場で

 六回表二死満塁のピンチに楡井哲雄監督がマウンドに歩み寄る。好投を続ける出井優太君の手を握り、肩をポンとたたき励ました。三日間で4試合に登板、疲労の色を隠せないエースは握力を失いつつあった。制球が定まらない。「五回くらいから手が震えて痛かった」という。

 楡井監督は「子どもたちには将来があるから」とこれまで出井君に無理な連投はさせなかった。しかし、六年生最後の大会で「今日は出井にかけた」と、代えるつもりはなかったという。結局、出井君は期待にこたえ、三振に打ち取り窮地を脱した。

 背番号1がマウンドで躍動していた。初回から直球でぐいぐい押し、凡打の山を築いていく。五回までに打たれた安打はわずかに2、奪った三振は5。今大会最も安定した投球だった。終盤は疲れからピンチの連続だったが「最後は勝てると信じて投げた」。

 最終回、二死一塁から相手の4番打者を遊ゴロに打ち取ると、マウンド後方で遊撃手の水島優樹君と抱き合い喜びを爆発させた。たちまちナインが集まり、歓喜の輪に取り囲まれてしまう。「六年生で最後の試合に勝ててうれしい」と笑顔を見せたが、優勝という悲願達成に加え、大会最優秀選手の勲章も手にした。

 ◆壬生・楡井哲雄監督 勝っても負けても最後だから思い切りやろうと話していた。選手にはありがとうと言いたい。

 ◆同・河野悠也主将 最後はひやひやした。監督、コーチにお礼として優勝をプレゼントすることができて良かった。

お父さんの打つ太鼓は分かる

 壬生レッドの応援スタンドでは連日、父母らが声をそろえて応援してきたが、リズムを取るため太鼓をたたいているのが水島優樹君(11)の父、秀樹さん(37)=写真上=だ。

 秀樹さんは小学四年ごろから太鼓をたたき始め、壬生町で太鼓連「国谷小松連」に所属。町から無形文化財壬生第七代目の承認を受け、春夏の祭りやイベントで腕をふるっている。

 会社を休んで毎日、応援する姿に優樹君も「お父さんの太鼓の音はほかの人と違う」と喜んでいたという。

メダル掲げて元気よく行進 壬生レッド選手たち

 優勝した壬生レッドの選手らは二十九日夕、地元・壬生町に帰着して商店街をがい旋パレードした=写真下。

 選手らは午後五時ごろ、東武線壬生駅に到着。出迎えた同町の清水英世町長が「栃木県だけでなく関東まで制覇してくれて、うれしいばかり。これだけの結果が残せたのは、選手のみなさんの努力はもちろん、監督、関係者の皆さんのバックアップがあったことを忘れずに」とあいさつ。

 選手や保護者ら総勢約百五十人が、同駅前から壬生小学校までの約一キロを練り歩いた。

 真っ黒に日焼けした選手らは疲れた様子も見せずに、優勝旗やカップ、メダルを掲げて元気に行進。

 沿道には商店主らが集まり「よく頑張ったね」「ばんざーい」などと温かい言葉を贈った。




 群 馬

大間々、堂々の準V 終盤の粘り1点届かず

トランペットで応援歌を奏でる斎賀輝進さん

 神奈川県厚木市で開かれていた「マクドナルドカップ・第二十五回関東学童軟式野球大会」(東京新聞など主催、日本マクドナルド特別協賛)最終日の二十九日、本県代表の大間々東小リトルジャイアンツ(山田)は決勝戦で、第十回大会で優勝経験を持つ強豪壬生レッド(栃木県)と対戦。4点差の最終回、大間々が1点差にまで詰め寄る粘りを見せたが、3−4で惜敗し初優勝はならなかった。試合後、悔しさで涙を見せた大間々ナインだったが、閉会式で準優勝の栄冠をたたえられると、泣きはらした顔からは笑みがこぼれた。

 大間々はエース駒形の力投に応え、最終回1点差に迫る猛攻を見せたが一歩及ばなかった。

 序盤、駒形と壬生・出井の両エースが息をのむ投手戦を展開。

 均衡が崩れたのは三回裏、壬生・秋山と河野に二塁打を打たれるなど3失点。六回裏にも失策で追加点を奪われた。

 4点差を追う最終回、四球などから生まれた二死一、三塁の好機に、2番駒形の打球は三塁への内野ゴロ。しかし、駒形の必死のヘッドスライディングが一塁手の失策を誘い、その間に三塁走者が生還。なおも二死一、三塁で3番田面が中前のタイムリーを放つなど2点を追加した。1点差にまで詰め寄り、誰も先日の逆転劇を期待したが、反撃もここまで。後続をたたれ、あと一歩で「関東一」の称号を逃した。

 ◆大間々・駒形勇監督 選手は最後まで粘りを見せてくれた。満足している。六回裏の1点が勝負の分かれ目だった。

 ◆同・米山敦士主将 チームの状態はよかった。それだけに悔しい。また仲間と一緒に戦って、今度は勝ちたい。

トランペットで ナインを激励

斎賀輝進さん

 大間々の選手が打席に立つと、応援席からは威勢のいいトランペットの音色がスタンドに響き渡る。その音の主は斎賀輝進さん(31)。二年ほど前から、長男の迭君(11)や選手のために趣味のトランペットで応援しようと考えた。

 選手たちも「ラッパの音で元気が出る」と大満足。今では選手たちがそれぞれ「ルパン三世のテーマ」やX−JAPANの「紅」など、応援歌のリクエストを頼むまでになった。斎賀さんは「子どもたちの緊張が少しでもほぐれてくれれば」と勢いよくトランペットを奏でていた。

チーム支えたWエース

大間々東小リトル 田面君と駒形君

大間々のダブルエース・駒形励君(左)と田面巧二郎君

 大間々東小リトルジャイアンツには、チームを支えるエースが二人いる。速球派の田面巧二郎君(11)と技巧派の駒形励君(12)だ。ことしの三月ごろから「疲れを残さないため」(駒形勇監督)に、交代でマウンドに立ってきた。

 決勝は駒形君が投手、田面君が三塁手。前日の準決勝では田面君が登板した。好投を見せる駒形君を田面君は打撃で盛り上げる。最終回、壬生レッドに1点差に迫る3点目は田面君のバットから生まれた。「絶対に打つ」と気合を込めて打席に入り、駒形君を援護した。

 投手という同じポジションを争う二人だが、意外にもお互いライバルという意識はない。「(相手が投げれば)守備や打撃で助けたい。一緒に戦う仲間だから」と二人は口をそろえる。

 小学三年生の時、野球を一緒に始めた。駒形君の母・容子さん(45)は「二人とも野球ばかりして遊んでいます」と話す。

 エースという地位を二人で支え合ってきた田面君と駒形君、「将来の夢は?」と聞くと「プロ野球選手!」と仲良く答えが返ってきた。





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