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【統一地方選2011】

自民系4人乱立 墨田区長選 鉢合わせ配慮、気疲れ

2011年4月23日

 自民党へ推薦依頼した現新四人を含む、五人が出馬した墨田区長選。自民党都連が推薦候補を決めず「自主投票」としたことで、混戦模様になっている。 (小野沢健太)

 二十一日夜。区立中学校で行われた自民の区議候補の演説会に、自民系の区長候補が二人、応援弁士として駆け付けた。

 校内の教室で演説会が始まったが、そこに区長候補は一人だけ。「区長には私を」と締めくくって退席。そのころ、もう一人の区長候補は、上階の別室で待機しており、直後に階段を下りて、教室に登場。「区長には私を」と同じように呼びかけると、来場者からは忍び笑いが。

 区議候補の陣営幹部は「自主投票なので、どちらも断る理由がない。互いが顔を合わせないよう配慮した」と気疲れの様子だ。

 乱立のきっかけは、現職の山崎昇さんの出馬表明だった。

 山崎さんは初陣の一九九九年、推薦政党と「三期十二年をめどにする」という政策協定を結んでいた。昨年、「誘致したスカイツリーの関連事業を仕上げる責任がある」と四選出馬の意志を示すと、多選批判が噴出。いずれも自民議員歴の長い木内清さんと桜井武さん、アナウンサー時代から政界に人脈がある川松真一朗さんが名乗りを上げ、四人とも自民党墨田総支部に推薦依頼を出した。

 同支部は役員投票などで、山崎さんの推薦を決定。だが都連は、四人とも自民と関係が深いことなどから、一本化できなかった。

 そして共産推薦の牛山鈴子さんが出馬表明し、選挙戦に突入。

 自主投票となったことで、出陣式や演説会に複数の区長候補を呼ぶ区議候補も。ある自民候補は「自由に動けるので、区長候補の誰と組むのが得かなど、いろんな思惑に左右される。これまでの選挙戦と違って状況が読みにくい」とこぼす。

 混戦の中、山崎さんは区議候補の演説会を小まめに回るなどの支援に力を入れ、足場を固める。二十二日は自民候補の街頭演説に駆けつけ「災害対応やツリー開業を控えた今こそ、安定した行政手腕が求められている」と実績をアピール。ツリーを活用した観光、産業活性化を訴えた。

 木内さんは、現職の多選批判を中心に駅前で街頭演説を続ける。二十一日は錦糸町駅で「トップは十年間が、けじめ。それ以上は組織が硬直化する。区長給与を20%カットし職員の意識も改革する」と熱弁を振るった。

 「厳しい財政状況の中で、区の予算配分には無駄が多い。保育や介護施設に重点配分する」。桜井さんは、選挙カーで移動しながら辻(つじ)説法。区職員出身の区長が長く続いた現状を改め、民間出身区長による改革を訴える。

 川松さんは日中、ほとんど走って区内を回り、若さをアピール。二十二日の演説会で、「リーダーシップを発揮し、区民が主役の街づくりを実現させる。皆さんと墨田の魅力を国内外へ発信したい」と呼びかけた。

 保守系乱立の中、牛山さんは命を大切にする行政を掲げ、独自色を打ち出す。街頭演説で「大規模開発に予算を使う行政を改め、防災や福祉に回していく。国保料の値下げなどを実現させる」と力を込めた。

 

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