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【再生の原風景 渡良瀬】

<ラムサール湿地>かすむ緑のヨシ原

ヨシ原が広がる渡良瀬遊水地。中央は渡良瀬川。手前は栃木市藤岡町。右上は谷中湖=栃木県栃木市で、本社ヘリ「あさづる」から

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 梅雨の晴れ間が広がった11日、本社ヘリ「あさづる」に乗って栃木、群馬、茨城、埼玉の4県にまたがる渡良瀬遊水地を訪れた。関東平野のほぼ中央に位置し、住宅の進入を拒むかのように湿地帯が広がる。南北に約9キロ、東西に約6キロ。

 上空からヨシ原を望むと緑の色がかすんでみえた。原因は枯れた褐色のヨシの中に新しいヨシが生えているためだ。東京電力福島第一原発事故の影響でヨシ焼きが2年続けて中止、枯れたヨシが一面に残った。今年1月に行った検査で、ヨシから1キロあたり42ベクレル、下草を焼いた灰から同780ベクレルの放射性セシウムが検出され、ヨシ焼きでの灰の安全性が確認されなかったためだ。

 明治末期の地図をみると、現在の同遊水地の北側に巨大な赤麻沼や石川沼、赤渋沼があった。足尾銅山鉱毒事件の影響で同遊水地が造られ、川が運ぶ大量の泥や土砂で沼が埋め尽くされた。辛酸の歴史が日本の原風景を変えてしまったのである。

 写真と文・堀内洋助

 

再生の原風景 ラムサール湿地

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