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【再生の原風景 渡良瀬】

<足尾と遊水地>堆積場に けもの道

草木も生えない松木堆積場のカラミの山を歩くニホンジカの群れ=栃木県日光市足尾町で

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 渡良瀬川は栃木県日光市足尾町の皇海山が源流。群馬県の中流域を経て、ラムサール湿地の渡良瀬遊水地に入り、茨城県古河市で利根川に注ぐ。長さ108キロ。明治以降、足尾銅山鉱毒事件の辛酸と荒廃、そして再生の歴史を背負って流れる。

 厳しい残暑が続く下流から、上流の松木沢を訪れた。足尾ダムから徒歩で約20分。黒っぽい山肌の松木堆積場がある。カラミと呼ばれる、銅の精錬過程で生じた鉱石のくずの山だ。1960年まで約50年間も投棄された。今は周辺に再生された緑が広がるが、ここだけは草木も生えない。

 カラミの山を歩くニホンジカ約50頭の大群に出会った。「ピュッ」という鋭い声が響く。親に寄り添う子ジカも。鹿(か)の子模様の夏毛が美しい。シカが通り過ぎた後、草木も生えない山に残されたけもの道が印象的だ。上流の足尾の山では再生する緑を求めてシカが増え続けている。

写真と文・堀内洋助

 

再生の原風景 ラムサール湿地

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