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【再生の原風景 渡良瀬】

<足尾と遊水地>廃村墓地に曼珠沙華

廃村から106年を迎えた谷中村の共同墓地に咲き誇る曼珠沙華。クヌギの大木に覆われていた=栃木県栃木市で

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 ラムサール条約湿地にある谷中村遺跡を2日、訪れた。高さ3メートル以上に伸びたヨシ原の中に住居跡の木立と古道が今も残る。共同墓地には鮮やかな曼珠沙華(まんじゅしゃげ)が群生していた。隣接する延命院跡に小さな鐘があり、たたくと深い響きが村跡に広がった。

 日本の公害の原点といわれる足尾銅山の鉱毒事件。国は鉱毒を沈殿するため遊水地を造った。反対運動が展開されたが、1906(明治39)年に廃村となり約450戸、約2500人の住民は全国に離散した。

 住民の子孫である針谷不二男さん(86)は「谷中村の遺跡を守る会」の会長を務める。17年前、延命院跡に連絡ノートを設置。今は15冊目に。「福島原発事故は足尾鉱毒事件と似ている。谷中村民と同じでは」「ラムサール条約が決定し自然とともに歴史も伝えたい」「私は小学校の自由研究で足尾鉱毒事件をまとめます」。約3000人が思いを記入。その内容は「谷中村たより」として年数回発行され、第66号に達した。

 写真と文・堀内洋助

 

再生の原風景 ラムサール湿地

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