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【再生の原風景 渡良瀬】

<足尾と遊水地>残った大煙突

緑化事業で再生した森に広がるススキ群落から広大な足尾製錬所跡を望む。右は大煙突=栃木県日光市足尾町で

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 渡良瀬川上流の栃木県日光市足尾町の谷間に、この川の流域住民の運命を左右した足尾製錬所跡が残る。歴史の教科書に写真が載るほど有名な施設だが、2010年9月までに、一部を残して解体、撤去された。

 シンボルである高さ48メートルの大煙突(1919年建設)と硫酸タンク、自溶炉の柱、転炉など11の施設などは足尾銅山の世界遺産登録を目指す運動をにらんで保存された。

 この製錬所は日本の近代化に大きく貢献した産業遺産だが、鉱毒事件という日本初の公害を発生させた。足尾銅山がもたらした「光と影」の歴史を背負う。1884年に建設され、リニューアルを重ねて1956年には自溶製錬法を導入。73年に銅山が閉山した後の89年まで操業は続いた。

 秋の一日、対岸にある大畑沢の山に登った。標高は約900メートル。緑化事業で再生した森の一角に広がるススキ群落の中から望む大煙突の光景は異彩を放っていた。つわものどもが夢の跡をほうふつさせた。

 写真と文・堀内洋助

 

再生の原風景 ラムサール湿地

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