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【再生の原風景 渡良瀬】

<足尾と遊水地>古木に秋の雲

旧谷中村に立つエノキの上空に広がる秋の雲。右奥は屋敷林。左下はタカとカラス=栃木県栃木市で

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 秋が深まるラムサール条約湿地で12日、美しい巻雲が広がった。秋の空にはけでさっと掃いたような白い筋が鮮やか。雲は刻々と姿を変えて揺れ動いた。絹のような光沢をもつことから、別名は絹雲。高度5000〜1万メートル付近に現れる。

 秀麗な秋の雲の下、ヨシ原を散策した。旧谷中村に入るとエノキの古木が見えた。住居跡が連なる屋敷林から離れ、一本で立つ姿は印象的だ。1906年の廃村前の住居は約450戸。集落図を見ると、この木付近に木村佐市宅があった。苦難の歴史を見続けてきた古木なのだろう。

 エノキの上に現れた巻雲。その間に数羽のタカとヒヨドリの群れなどが飛び、1羽はハチクマに似ていた。遊水地では珍しいタカだ。秋の渡りで南下する途中なのだろう。持参した歳時記に「飛ぶ鳥をこえて行くなり秋の雲」(小林一茶)の名句も。秋の雲と野鳥に心を癒やされた一日だった。

 写真と文・堀内洋助

 

再生の原風景 ラムサール湿地

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