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【探訪 北関東の涼】

気軽にパワーチャージ 月待の滝(茨城県大子町)

滝に打たれて身も心もスッキリ!月待の滝のパワーチャージ(滝行)=茨城県大子町で

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 日本三名瀑(めいばく)の一つ、袋田(ふくろだ)の滝がある茨城県大子町にパワースポットとして有名な滝がある。久慈川の支流・大生瀬(おおなませ)川がつくり出す「月待(つきまち)の滝」。落差十七メートル、幅十二メートルと小ぶりながら、発生するマイナスイオンは袋田の滝の一・五倍という癒やしの場だ。七月から、流れ落ちる水に打たれる「パワーチャージ(滝行)」ができるようになった。

 体験者がいたら取材しようと訪ねたところ…。「始めたばかりで、まだ予約も入っていない」と発案者で、滝の所有者の大関仁(ひとし)さん(56)は苦笑い。ならば自分が!と、滝行第一号を引き受けた。

 滝見茶屋「もみじ苑(えん)」の更衣室で、空手用の白い道着に着替えて準備完了。庭園を抜けて石段を七つ下りると、そこが二筋ある滝の水の落下点だ。

 まずは水量の少ない手前へ。一礼して中へ踏み込むと、水がすごい勢いで頭や肩に打ち付けてきた。痛くはないが、想像をはるかに超える水流の強さにたじろぐ。両足を開いて腹に力を入れ、踏ん張ることで何とか受け止める体勢ができた。

 ゴボッゴボボボ…。目を閉じて、鼓膜に響く水音を聞きながら時を数えた。十、二十、三十。「好きなだけ打たれて」と大関さんに言われたが、息が苦しくなり抜け出した。連続では約一分が限界。休みを挟み、一分ずつ三回打たれ、体が慣れてきたので奥の滝にも挑戦してみた。

 水量も勢いも二倍ほどで、落下点には滝つぼができている。深さは腰まであり、水の浮力で下半身が安定せず、まっすぐ立つのは難しい。そこへ、大量の水。「これは無理!」と、十数秒でギブアップとなった。

 パワーチャージという名称には「お経を唱えるなどのルールは一切なし。気軽に滝行を楽しんで」との大関さんの願いが込められている。時間は短かったが、滝に打たれて、体内にこもった熱が放出された感覚だった。気分がすっきりし、体も軽くなったようだ。

 滝行後は、大関さんが店主の「もみじ苑」で、自慢の手打ちそば、天然氷のかき氷をいただいた。いつの間にか、暑さはどこかへ吹き飛んでいた。 (成田陽子)

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◆かつては安産、開運祈願の場

 普段は2筋の夫婦滝。水量が増えると子滝が現れ3筋の親子滝になる。古くは女性たちが安産や開運を祈る場だった。滝の背後の岩盤に空洞があり、裏側に回って見ることができる「裏見の滝」でもある。一時期、やぶの中に埋もれていたが、30年前に地主の大関さんが観光地化を目指して整地し、茶屋を建てた。

 パワーチャージは予約制で、初回は「体験コース」(5000円)。道着はレンタルで、オリジナルのバスタオル、タオルがもらえる。更衣室、ドライヤーが利用でき、終了後はコーヒーのサービスがあり、修了証がプレゼントされる。2回目以降は、安くなるコースも。今年は10月まで実施予定。午前10時半〜午後7時。水曜定休(8月は無休)。予約は「もみじ苑」=電0295(72)3993=へ。

 

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