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【わたしの春闘】

UAゼンセン日本介護クラフトユニオン事務局長 染川朗(そめかわ・あきら)さん(51)

非正規労働者の待遇改善を訴えるUAゼンセン日本介護クラフトユニオンの染川朗事務局長=東京都港区で

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◆支え合う待遇改善を

 日本介護クラフトユニオンは介護保険制度がスタートした二〇〇〇年に結成された。組合員は全国の介護の現場で働く人たち約六万六千人。組合員の約七割は非正規雇用で、訪問介護ヘルパーでは約八割になる。

 私は〇三年に組合の手伝いを依頼された。それまで流通・小売業にいたので「なんで私が」と思ったが、現場をみると低賃金という病の原因の治療が十分ではなかった。最高の「処方せん」は待遇改善しかないと痛感し、取り組みを始めた。

 結成当時、現場では法定労働時間が守られていなかった。訪問介護先から次の訪問先への移動時間や、業務記録を作成する時間が労働時間として扱われていない。賃金に移動の際のバスやガソリン代を含む場合も多かった。当時は業界の常識で、こうした労働条件の改善を進めてきた。

 就業意識の実態調査では、八〜六割の人が不満を持っている。理由のトップは、他業種との格差が大きい低賃金だ。〇九年から毎年、一律一万円増を要求している。今後十年で格差を埋めないと人が集まらず、制度そのものが成り立たなくなる。われわれがしっかり活動しないと、高齢者にも大きな影響がでる。労働者だけの問題ではない。

 母が認知症で、家族でも対応は大変と分かる。家族でない介護職の方が対応するには人徳がいる。尊敬する。以前いた業界では売り上げが上がるとうれしかったが、介護職にそういう人はまずいない。支えることにやりがいを感じている。介護はそういう人たちに支えられている。 (聞き手・鈴木穣)

 

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