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【わたしの春闘】

中央労金労組委員長 前田稔(まえだ・みのる)さん(41)

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◆安定雇用 実現を

 労働金庫(労金)は「働く仲間がつくった金融機関」といつも言っている。戦後、金融機関では勤労者への信用度は低く、お金を借りるといえば、質屋や高利貸などを利用していた。そこで勤労者の集まりである労働組合が中心となってつくったのが労金だ。全国に十三あり、中央労働金庫は関東の一都七県を営業エリアにしている。銀行は株主の利益を優先するが、労金は営利を目的とせず、勤労者の経済的地位の向上に特化している。

 組合活動とかかわり始めて十五年くらいになるが、長くやればやるほど課題も見えてくる。中央労金には三千人余りの職員がいる。このうち七百人の雇用形態が臨時職員と言われる非正規の人たち。仕事は正職員とほとんど変わらず、職場ではなくてはならない人たちだ。なぜ処遇に格差があるのかと、数年前から改善を求めてきた。

 昨年十一月の人事制度の見直しにより正職員に対する諸課題については改善ができた。ことしの春闘は非正規職員の「底上げ・底支え」を意識し、中央執行委員長として最低賃金の引き上げなどの処遇改善を求めている。最低賃金は労金全体では九百十円だが、千円以上にしていくのが目標だ。

 同時に職場環境をよくしていくため、経営側に協議を申し入れている。その一つとして初めて申し入れたのが不妊治療のための休業制度だ。不妊治療は長期的、かつ突発的な休みが必要で職場の理解がなければ行えない。それを理由に退職をする職員もいる。働きやすい環境、安定雇用を実現していきたい。少しずつだが、こつこつと積み上げることが大事だと思っている。 (聞き手・吉田昌平)

 

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