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【わたしの春闘】

首都圏建設産業ユニオン書記長 岡田達夫(おかだ・たつお)さん(51)

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◆職場 魅力向上を

 首都圏建設産業ユニオンは東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城の一都四県で働く人たちの労働組合。工務店を営む事業主と従業員、「一人親方」と呼ばれる職人らの集まりで、大工や塗装作業員、左官など約一万二千五百人が加入する。ゼネコンなど大手の社員ではなく、一次(下請け)や二次、三次の仕事を担う労働者の組合だ。

 私たちの団体交渉は、春と秋の二回ある。春のヤマ場は四月下旬。一企業の組合ではないので、各地の現場で働く組合員が連携し、元請けの企業ごとに結束して交渉する。

 近年は、賃上げと労災保険の加入拡大など社会保険の充実を要求の両輪にしている。組合専従になって二十四年だが、今ほど若者の業界離れが深刻な時代はなく、待遇の改善は待ったなしだ。

 職人の世界は「けがと弁当は自分持ち」といわれていた。技能を売るプロである以上、けがは自己責任という風潮が強く、社会保険の未加入は当たり前。当初、組合が力を入れたのも社会保険問題で、改善はされてきたが、なお十分ではない。賃金も製造業の平均より二割低いというデータもある。

 建設業界の若者不足には国も危機感を持ち始めた。国が定める公共工事の基準賃金額は数年前の三割増しになった。まだ現場の賃金には十分に反映されていないが、元請けも業界の危機感を共有しているのでチャンスでもある。魅力ある職場づくりを進めていきたい。 (聞き手・原田悟)

 

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