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【いま読む日本国憲法】

(28)第42条 二院制で権力を分散

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 国会の二院制を定めた条文です。憲法制定時、連合国軍総司令部(GHQ)は一院制を求めましたが、日本側の主張で二院制が採り入れられました。二院制の大きな利点は、権力の分散。一方の院の誤りをもう一方が正したり、不足を補ったりできます。ただ、憲法論議では、二院制を維持するか一院制に改めるかが大きな争点になっています。

 憲法は予算、条約、首相指名で衆院の議決が優先されると定めています。それ以外は、衆院が可決した法案を参院が否決した場合、衆院が出席議員の三分の二以上の賛成で再可決しなければ成立しません。参院は「衆院のカーボンコピー」とも呼ばれ、存在感の薄さが指摘されますが、「参院は強過ぎる」という声もあるのです。

 一院制を求める声が強まったのは、いわゆる「ねじれ国会」。二〇〇七年夏から一三年夏までの六年間、国会は一時期を除いて衆院と参院の多数派が異なり、衆院を通過した法案が参院で否決されたり、与野党のにらみ合いで法案審議が停滞したりしたのです。

 「決められない政治」の元凶のようにも言われましたが、裏を返せば、参院が衆院をけん制し、二院制の機能を果たしたとも言えます。参院は、与野党を問わず一院制に反対です。

 自民党の改憲草案も二院制を維持しています。草案Q&Aは「党内論議では、『一院制を採用すべき』との意見が多く出された」としながら、党内での合意形成の手続きがなお必要と説明しています。

 一二年四月、超党派の議員連盟が一院制導入を柱とした改憲原案をまとめ、当時の横路孝弘衆院議長に渡しましたが、所属会派の承認がなく、慣例により受理されませんでした。

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 憲法の主な条文の解説を随時掲載しています。

◆自民党改憲草案の関連表記

 国会は、衆議院及び参議院の両議院で構成する。

 

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