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【いま読む日本国憲法】

(29)第43条 国会議員は国民代表

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 衆院議員も参院議員も、地域の支持者や支持団体の票を集めて当選するという意味では、地域や団体の代表とも言えます。しかし、そのような背景に関係なく、国会議員は「全国民を代表する」存在だと明言したのが四三条です。

 旧憲法下の帝国議会は、皇族・華族や天皇の命を受けて就任する勅任議員からなる貴族院と、選挙で選ばれた公選議員からなる衆院の二院制でした。戦後、米政府は、連合国軍総司令部(GHQ)のマッカーサー最高司令官に対し、すべて公選議員による国会づくりを指示しました。この方針に沿って四三条は生まれました。

 自民党改憲草案も、四三条はほぼ現行通りです。

 現憲法の草案を審議した一九四六年の帝国議会の記録によると、衆院議員の公選制はすんなり合意しましたが、貴族院に代わる参院議員の選出方法で調整が難航しました。「衆院と同じ選挙制度にすると、独自性が発揮しにくい」との理由です。

 結局、憲法制定時の付帯決議で、参院は「社会各部門各職域の知識経験者が議員となれるよう考慮すべきだ」と明記。これにより、参院選に全国区、のちに比例代表の選挙制度が導入されました。全国を一つの巨大な選挙区とすることで、職域代表議員らが選ばれやすくなります。

 その後、衆院が小選挙区比例代表並立制を採用したことで、両院の選挙制度が似たものになってしまいました。

 四三条二項は、議員定数は法律で定めるとしています。今年五月に成立した改正公職選挙法などで、衆院定数は四七五から十削減され、現憲法下で最も少ない四六五になります。

◆自民党改憲草案の関連表記

 (1)両議院は、全国民を代表する選挙された議員で組織する。

 (2)両議院の議員の定数は、法律で定める。

 

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