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【いま読む日本国憲法】

(30)第44条 選挙資格 誰もが平等

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 国会議員を選ぶ選挙での「平等選挙」を保障した条文です。選挙権と被選挙権の資格を法律に委ねた上で、人種や性別、収入などによる差別を禁じています。自民党の改憲草案は、差別の禁止項目に「障害の有無」を加えています。

 四四条に基づいて、公職選挙法は十八歳以上の日本国民に選挙権を与え、衆院は二十五歳以上、参院は三十歳以上の日本国民に被選挙権を与えています。

 かつてはこうではありませんでした。衆院の選挙制度が導入された一八八九年、選挙権は直接国税十五円以上を納める二十五歳以上の男性に限定。一九二八年に男子普通選挙が実現したものの、女性に選挙権は与えられず、戦後初の衆院選(四六年)で男女とも二十歳以上になりました。

 選挙権年齢は二〇一五年の公選法改正で七十年ぶりに引き下げられ、十八歳以上になりました。国政選挙では今年七月の参院選で初めて適用され、十八、十九歳の約二百四十万人が新たな有権者となりました。

 選挙の平等を巡って常に課題となるのが「一票の不平等」問題。衆院選は〇九年、一二年、一四年と三回連続、参院選は一〇年、一三年と二回連続で、それぞれ最高裁から「違憲状態」との判断が出ています。

 今年の参院選は、人口の少ない隣接選挙区を統合する「合区」が初めて導入されて行われましたが、広島高裁岡山支部が違憲状態との判断を出しました。

     ◇

 「読むための日本国憲法 東京新聞政治部編」(文春文庫)をベースに、憲法の主な条文の解説を随時掲載しています。

◆自民党改憲草案の関連表記

 両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律で定める。この場合においては、人種、信条、性別、障害の有無、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によって差別してはならない。

 

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