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【いま読む日本国憲法】

(特別編)改憲に現実味 発議可能な状況に

 公布から七十年を迎えた日本国憲法を巡っては、護憲か改憲かという議論が繰り返されてきた。そして今、改憲が現実に起こり得る状況に至っている。連載「いま読む日本国憲法」の特別編として、憲法を取り巻く政治の現状を整理した。

 改憲論は古くからあった。憲法公布から九年後の一九五五年、改憲を党是とする自民党が結党。翌五六年に内閣、二〇〇〇年には衆参両院にいずれも憲法調査会が設置され、数年かけて議論を行った。

 現在両院にある「憲法審査会」は、第一次安倍政権下の〇七年に設置されたが、過去の二つの調査会とは性格が異なる。過去の調査会が純粋な調査機関だったのに対し、憲法審は、改憲原案が提出された場合に審査する役割も担う。

 改憲原案は、憲法審では過半数、本会議では総議員の三分の二以上の賛成で可決される。両院で可決されれば改憲案として発議され、国民投票にかけられる。今年七月の参院選の結果、与党と改憲に前向きな一部野党・無所属議員が両院で三分の二以上の議席を確保しており、数の上では発議できる計算だ。

 過去の調査会のころは、具体的な改憲手続きが定まっていなかったが、〇七年の国民投票法成立(一〇年施行)で確定した。安倍晋三首相は、歴代首相と比べて改憲へのこだわりが強い。

 ただ、共同通信社が憲法公布七十年に当たって実施した世論調査では、安倍首相の下での改憲に55%が反対(賛成42%)した。国民投票で決まる以上、改憲勢力側も無理はできず、環境権などの「新しい人権」導入や、緊急事態での国会議員の任期延長など、比較的理解を得やすい項目での改憲を先行させるべきだとの声が強い。

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