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【いま読む日本国憲法】

(47)第77条 訴訟手順、司法が制定

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 最高裁判所が、司法に関する規則をつくる権限を定めています。ここでいう規則とは、訴訟の手続きや段取りなど。七六条が掲げる「司法権の独立」を保障するため、立法府である国会の干渉を受けることなく、内部的な規則を決められるようにしたのです。

 憲法は四一条で「国会は国の唯一の立法機関」として、国のルールづくり(立法)は国会だけに認められた役割であること(国会中心立法の原則)を定めていますが、七七条は例外と位置づけられます。

 もっとも、司法の手続きを定めた法律は、ほかの法律と同様に国会の議決によって決まります。例えば、一般人が裁判官と一緒に刑事裁判を行う裁判員制度の根拠となる裁判員法も、国会で成立しました。一方で、裁判員裁判の具体的な進め方の規則は、最高裁が定めています。

 憲法論議では、七七条を見直すべきだという意見はほとんどありません。

 ただ、自民党の改憲草案は二項で、最高裁判所の定める規則に従わなければならない対象として、「弁護士その他の裁判に関わる者」を付け加えました。現行の条文は検察官だけを対象としています。

 あえて弁護士を加えたことに対し、弁護士の権力からの独立を保障した「弁護士自治」を侵す可能性があるという懸念の声が上がっています。

     ◇

 「読むための日本国憲法 東京新聞政治部編」(文春文庫)をベースに、憲法の主な条文の解説を、随時掲載しています。

◆自民党改憲草案の関連表記(抜粋)

(2)検察官、弁護士その他の裁判に関わる者は、最高裁判所の定める規則に従わなければならない。

((1)(3)は略)

 

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