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【第89回全国高校野球選手権大会(2007)・西東京】

<熱球譜>都小平西3年 遠藤友也投手 粘投支えた『家族野球』

2007年7月27日

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 延長十回裏3対3、二死三塁で打席には、堀越の4番打者。一打サヨナラの絶体絶命の場面で、エースはおもむろに帽子を脱いだ。つばの裏には「仲間を信じろ」の文字。気持ちを奮い立たせ、打者に向き合った。

 「絶対、十一回に持ち込む」。意を決して投じた122球目、スライダーが甘いコースに入った。失投だった。打球は快音とともにはじき返され、中堅手の頭を越えていく。堀越ベンチは歓喜の渦に包まれた。

 「チームのみんなに申し訳ない」。がっくりと肩を落とし、マウンド上に崩れ落ちた。

 家族のように心が通じ合えるチームにしよう−。仲間と目指してきたのは「家族野球」。得意の変化球を織り交ぜて、強豪相手に粘投。「顔に出すと仲間のプレーに響くから」と、どんな場面もクールに徹してきた。

 再三のピンチに、バックが好守でこたえる。あきらめかけていた土壇場の九回、3点差を追いついた仲間の粘りに再び力をもらった。ただ、今大会4試合を一人で投げ抜いてきたエースの疲労はピークに達していた。

 試合後、泣き崩れるエースにナインから「ナイスピッチング」。「一日でも長く仲間と野球できたことが一番うれしい」。家族のような仲間と出会えたことに感謝している。 (中沢誠)

 

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