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【第90回全国高校野球選手権大会(2008)・千葉】

<熱球譜>新しい仲間に出会えた 市立銚子3年 成毛 一真投手

2008年7月13日

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 マウンドを降りるエースの背中は寂しげだった。0−1と劣勢の四回、拓大紅陵打線に連打を浴び走者一、三塁の場面で二年生の大槻伸投手に交代が告げられた。重責を後輩に託す申し訳なさでいっぱいだった。

 序盤は思い切りの良い投球で強豪に食らい付いた。三回の一死二、三塁のピンチでは、強打の四、五番打者を冷静に打ち取りチームを救った。「おれたちだって拓大紅陵に負けてない」。大敗こそしたが、勝つことをあきらめたことは試合中一度もなかった。

 今年四月、市立銚子と市立銚子西が統合。両校の野球部も一つになり、新たなチームとして一からのスタートだった。

 部員数が増え競争も激化し、チームはたくましさを増した。半面、統合前はレギュラーだった選手がベンチ外になることもあった。「試合に出られない仲間たちを代表して戦ったのに…」。そう思うと、涙があふれた。

 目標の甲子園には届かなかったが、かけがえのない財産を手にした充実感はある。「統合しなければ新しい仲間と出会えなかった」。涙が乾いた後の表情は生き生きと輝いていた。

  (武田雄介)

 

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