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【第90回全国高校野球選手権大会(2008)・東東京】

<熱球譜>『いい仲間に』悔いなし 東海大高輪台・3年 高橋雄輝投手

2008年7月28日

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 5連投の疲れを見せまい、と挑んだ先発マウンド。だが、四回裏一死満塁に自信を持って投じた初球。外寄り低め直球を三塁打された。この回一挙6失点。気力で支えた投球も関東一の好調な打線には通じなかった。

 東海大高輪台の主戦高橋雄輝投手(三年)にとって特別な試合だった。相手主戦の松本竜磨投手は、中学時代に同じチームで競った。「意識はしなかった」と言うが、「気持ちでは負けたくなかった」。

 宮島孝一監督からも「心中するつもりだ」と言われ、試合中に帽子のつばに書いた「攻心」の文字に何度も目を落として集中した。低めに球を集めて我慢を続けた。

 九回表。安打で出塁し最後の粘りを見せた。だが走塁中に右足をひねり、塁に戻れずアウトに。自ら好機をつぶし、閉会式では右足を引きずりながら何度も涙顔で空を見上げ、悔しさを見せた。

 気持ちを切らせることなく、40人の打者に141球を投げ込んだ。悔いはない。「自分の力は出し切れた。いい仲間に巡り合えてよかった」。その仲間に体を支えられ、主戦は静かに球場を去った。 

  (藤原哲也)

 

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