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【第93回全国高校野球選手権大会(2011)・茨城】

<熱球譜>闘病…両親と監督に恩返し つくば国際3年・高橋祐哉選手

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 「6番一塁」。前日に先発を言い渡された。「まさかこの舞台に立てるとは」

 中学三年の冬、体の異変を感じた。俊足が自慢だが、少し走ると息切れするようになった。微熱が続き、体重も減った。医者に告げられたのは「バセドー病」。喉の甲状腺ホルモンが過剰分泌され、体力の消耗や発汗が激しくなる病気だ。

 高校入学前に症状が悪化して入院。「このまま野球をやめようか」とベッドの上で何度も考えた。入部予定だった野球部の山口幸彦監督の見舞いを受け、「投手で使いたい。待ってるぞ」と励まされた。「元気なプレーを両親や監督に見せたい」。気持ちは固まった。

 治療を続けながら復帰を目指した。外野をひたすら歩く練習も「あきらめなければ、野球ができるようになる」と我慢して続け、高校二年には練習試合に出場できるまで回復した。

 一塁手での先発も炎天下での体調を考えて四回で交代したが、試合後、山口監督は「僕が考える以上に努力した」と目を潤ませた。泣きじゃくる息子の姿に母順子さん(41)も「やめなくて良かった」と話す。その頑張りは十分過ぎる恩返しになったはずだ。 (近藤統義)

 

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