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【第94回全国高校野球選手権大会(2012)・群馬】

<ヒーロー>復活、1番・切り込み隊長 高崎商・内田勝也選手(3年)

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 「俺が打って流れをつくる」。一回裏の先頭打席。4球目の直球を思い切りたたいて中越えへ運んだ。大会屈指の好投手から値千金の三塁打。続く富沢選手の中前適時打で先制のホームを踏んだ。

 五回にも右前打を放ち、好調ぶりを見せた。不調に苦しんでいた大会直前までとは別人のようだった。

 1番や3番に慣れ親しんでいたが今年五月、4番に抜てきされた。「なんで俺が…」。重圧に押しつぶされる思いだった。

 長打を意識するあまり大振りが目立ち、練習試合では20打席連続で無安打。県大会直前の練習試合ではスタメン落ちした。「レギュラー入りも、終わったなと思った」

 県大会初戦から3試合目までの打順は7番に。肩の荷が下りた。準々決勝の伊勢崎清明戦から待望の1番に戻ると「顔つきが変わった」と父、智雄さん(52)。コンパクトなスイングと俊足を生かして出塁するスタイルが復活した。

 今大会6試合で通算9安打3打点。レギュラーに入れなかった三年生9人のため、9安打は打つと決めていた。「約束は守ったぞ」。試合後、応援団の三年生らとがっちり握手した。

 「試合開始のサイレンが鳴っているうちに打つのが好き」。復活した切り込み隊長は、すでに甲子園での先頭打席を思い描き始めている。 (伊藤弘喜)

 

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