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【第94回全国高校野球選手権大会(2012)・茨城】

<熱球譜>仲間を信じ、けが克服 水戸葵陵 長島龍投手(3年)

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 六回1死満塁のピンチ。2番手としてマウンドに立った。1人目の打者は内角ギリギリを狙った速球が死球に。押し出しでいきなり1点を失う。「しまった」と一瞬思ったが、すぐに気を取り直した。「1人じゃない。チームが守ってくれる」

 昨春の県大会では二年生ながら4試合に登板し、春季関東大会では主戦としてチームを引っ張った。しかし大会後に肘をいためて1カ月練習から離脱。今年の初めも膝のけがのため、大会直前まで、満足のいく投球ができていなかった。

 それでも「焦る気持ちはなかった」。投手陣は安心してマウンドを託せるまで成長し、チームもレベルが上がった。「いつ戻っても大丈夫なようにしておくから、けがを治せ」と励まされた。

 大会前にはけがも完治。今大会でも3回戦まで大差で相手を破った。「このチームなら優勝を狙える」

 死球を出した後は気負うことなく投げ、追加点を許さなかった。だが、打線が振るわなかった。

 試合後こらえきれず号泣。チームメートは「よくやったよ」と肩を抱き慰めた。「新チームも支え合い、来年は優勝してほしい」。いつしか涙は乾き、顔は前を向いていた。 (小沢慧一)

 

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