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【第94回全国高校野球選手権大会(2012)・茨城】

<ヒーロー>エースの自負 結果で示す 常総学院 菅原拓那投手(3年)

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 背番号3を背負って決勝のマウンドを守り抜いた。九回、103球を投げて、被安打3、無失点。最後の打者を打ち取ると、左こぶしを握り締めて、駆け寄ってくる仲間たちと抱き合った。

 チームで最も勝てる投手は自分だと、心の片隅で自負している。昨秋の背番号は1。この春もエースナンバーを与えられた。

 だが、外野手から転向して急成長した伊藤侃嗣投手(三年)に、最後の夏になって大事な番号を奪われてしまう。「1番にこだわりたい気持ちがあったから、悔しかった」

 大会前、佐々木力監督から「伊藤の方が良かった。そこは実力だと認めないといけない」と諭された。それでも、「自分はエースだと思っている」。あえて口に出すことで、自らを奮い立たせた。

 先発しない試合では一塁手としてスタメン出場。マウンドに上がれば、木内幸男前監督から「全てをまじめにやりすぎる」と評された性格のままに、表情を変えることなく淡々と投げ込む。投手でありながら、野手としても働き、2番手投手とみなされながらも、主戦の誇りは失わない。そんな定位置を持たない左腕が、甲子園への道を切り開いた。

 今大会は3試合で20回1/3を投げて、防御率0。「肉体も精神も鍛えてきた。自信はあった」。歓喜のグラウンドに、少しだけプライドを取り戻した背番号3の姿があった。

 県勢は夏の全国大会で、6年続けて初戦で敗退している。そんなデータも気に留めず、「一戦必勝で優勝したい」と言い切った。甲子園に舞台を移して、真のエースを目指す戦いは続く。 (永山陽平)

 

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