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【第96回全国高校野球選手権大会(2014)・東東京】

<ヒーロー>先輩と甲子園 導く一発 二松学舎大付(千代田区)1年・今村大輝選手

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 「レフトフライかな」。そう思った打球はぐんぐん伸び、左翼席に入った。七回1死一、二塁。二松学舎大付の今村大輝選手は信じられない気持ちでダイヤモンドを一周した。上級生たちに満面の笑みで迎えられて、ようやく実感した。

 前の試合は無安打と打撃不調だった。つなぐことだけ考えて打席に立った。監督から「待て」のサインが出たが気がつかず、真ん中に入った変化球をフルスイングすると公式戦初本塁打になった。

 中学生だった昨夏、決勝で二松学舎大付が敗れるのをスタンドで見ていた。「自分がこの学校を甲子園に連れて行きたい」。1年生で背番号12ながら、今大会は捕手で全試合に先発出場した。強気の配球で、逃げ腰の投球と見ると主戦、大黒一之投手(3年)にでさえも「気持ちを入れろ」とげきを飛ばす。

 今大会は、それた球を止めきれず失点するなど、ふがいないと感じる場面は幾度もあった。そのたびに3年生が「気にするな」「1年はのびのび楽しめばいいんだ」と励ましてくれた。「やりやすい環境をつくってくれた、最高の上級生」。先輩たちの夏を都大会で終わらせまいと、がむしゃらにプレーした。初回の守備では、後方に上がった打球を追いかけ、ベンチに頭から転がり落ちながらも邪飛にしとめた。

 「甲子園の夢がこんなに早くかなうなんて」と喜びで顔を紅潮させてつぶやく。「ここまできたら、甲子園でも勝ち上がっていきたい」 (林朋実)

◆監督・主将談話 

 <二松学舎大付・市原勝人監督>

 試合終了の瞬間、夢を見ているようだった。これまで10回決勝で敗れており、試合中「また今年もか」とくじけそうになったが、選手はたくましかった。1年の選手たちによく助けてもらった。

 <同・竹原祐太主将>

 終わった時頭が真っ白になった。今も優勝の実感が湧かない。どんな状況でも楽しむ気持ちを忘れず、守備から攻撃につなげるという自分たちらしい試合ができた。

 

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