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【第97回全国高校野球選手権大会(2015)・東東京】

<熱球譜>日大豊山3年・吉村貢司郎投手 「空の上」の友へ 届けた全力投球

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 「悔しいが、みんなで全力で頑張ることができた。最高のチームです」。ベンチやスタンドで心を一つにして戦った約90人の部員、そして「空の上」から支えてくれた亡きチームメートに感謝した。

 ノーシードの日大豊山を投打で引っ張り続けた。決勝では相手の強力打線につかまり、四回途中で左翼に交代したが五回に二塁打、六回に適時打を放ち、打撃で底力を見せつけた。

 球威のある直球が持ち味。強気な投球を心掛け、スライダーやカーブを見せながら内角を直球で攻めるつもりだった。しかし、連投で足腰に疲れが残り、制球が甘くなる。「関東一は選球眼がすごく、ボール球には手を出さない。すごく威圧感を感じた」

 ナインには共通の思いがあった。野球部の一年生部員だった二〇一三年秋、病気のために亡くなった飯星公規さん。中学から親しかった部員もいる。飯星さんは日大豊山への入学後は、一緒にプレーできる体調ではなかったが、ベンチから練習を見守った。「(公規さんが)どこかで見ているから、恥じることがないように」と全力を出し切るプレーを心掛けてきた。

 「甲子園に連れて行けなくてごめん。今まで見守ってくれてありがとう」。部員たちの胸中を代弁するかのように穏やかな表情で語りかけた。 (松尾博史)

 

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