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【国際】

米連邦高裁、入国禁止の差し止め支持 大統領令 政権の主張退ける

 【サンフランシスコ=北島忠輔】トランプ米政権がイスラム圏七カ国からの入国を一時禁止した大統領令を巡る訴訟で、西部サンフランシスコの連邦高裁は九日、全米での差し止めを命じたワシントン州シアトルの連邦地裁決定を支持する決定を出した。三人の裁判官全員一致の判断だった。トランプ政権は不服を申し立てる方針。最高裁に上訴するか、この連邦高裁の別の裁判官による再審査を求める道が残されている。

 高裁は、住民の家族が米国に入国できなくなるなど大統領令によって生じる住民らの損害や苦難の程度と、国の安全という公共の利益の関係を検討。決定理由で「政権側は大統領令が住民に及ぼす損害をなくす方法を説明できなかった」と指摘した。

 政権側は「外国人の入国や滞在の決定は大統領の権限。テロリストから国を守るための合法的な措置だ」と主張していたが、高裁は「政権側は入国禁止とした七カ国の人がテロ攻撃を行ったという証拠を示さなかった」と退けた。

 大統領令は一月二十七日に発令後、二月三日の連邦地裁決定を受け執行を停止していたが、今回の高裁決定で当面は再開できない見通しとなった。

 現在八人で構成する最高裁判事は共和党寄りの保守派四人と民主党寄りのリベラル派四人に勢力が分かれている。政権側が上訴しても、意見が四対四になった場合は高裁の判断が最終決定になる。

 大統領令は七カ国からの入国禁止は九十日間、難民については百二十日間と規定。最高裁の審理が長引けば、判断が出る前に訴訟の対象である大統領令の期限が切れる可能性もある。

 訴訟はワシントン州とミネソタ州が大統領令は憲法違反だとして、違憲確認と差し止めを求めて提訴。シアトルの連邦地裁は「大統領令はビジネスや研究活動などで取り返しのつかない損害を及ぼす」として、違憲性について判断を示すまでの一時差し止めを命じ、政府側が控訴していた。

 違憲確認の訴訟は連邦地裁で審理が続いており、二月中旬までに双方が意見書を出すことになっている。

(東京新聞)

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