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【社会】

松戸女児遺棄 容疑者は保護者会長 見守り役逮捕に衝撃

 千葉県我孫子市で、ベトナム国籍の小学三年レェ・ティ・ニャット・リンさん(9つ)=同県松戸市六実(むつみ)=の遺体が見つかった事件で十四日、死体遺棄容疑で県警に逮捕された自称不動産賃貸業、渋谷恭正(やすまさ)容疑者(46)は、リンさんが通う小学校の保護者会長で、ほぼ毎朝、登校時の子どもを見守っていた。二〇〇五年、栃木県今市市(現日光市)で起きた女児殺害事件を契機に、地域で積み重ねられてきた通学路の安全対策を揺るがす事態に、関係者は大きな衝撃を受けている。 (飯田克志、小林由比)

 保護者会で渋谷容疑者を知る三十代の主婦は「まさかと思った。友人の母親たちもみんなショックを受けている。どう子どもを守っっていけばいいんでしょうか」と不安を隠さない。リンさんと長女が同級生の主婦(35)は「事件を知ったときと同じぐらいのショック。子どもにどう説明して、ケアすればいいのか」と顔を曇らせた。

 住民との連携で子どもを守るという大前提が崩れるような事態に、十四日夕、緊急会見を開いた松戸市の本郷谷(ほんごうや)健次市長は、「対策を議論し直さなければならないと思うが、今はどうしたらよいか案が浮かばない」と語った。

 〇五年以降、全国の教育委員会に通学路の安全対策を講ずることを求めてきた文部科学省の担当者も「善意を前提として成り立っている見守り活動を担う人が逮捕されたことはショックだ」と声を落とす。リンさんの事件などを受けて出した最近の通知でも、地域の見守り活動を有効な策として挙げていた。地区のパトロールに熱心な東京都中野区西町町会長の荻原照雄さん(78)は「今回のことをどうしたら防げたのか想像が付かない」と困惑する。

 NPO法人「日本こどもの安全教育総合研究所」(東京都文京区)の宮田美恵子理事長は「子ども同士でも、一人でいるより二人以上でいる方が、不審者は声を掛けにくい。一人にならない工夫をあらためて考える必要がある」と指摘。「各地で熱心に見守り活動をしている人たちが、今回のことでがっかりしたり、疑心暗鬼になったりしてしまうことは良くない。見守りの意義を再確認してほしい」と話す。

(東京新聞)

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