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【経済】

高所得者の増税検討 給与・年金控除 縮小 

 政府、与党が二〇一八年度税制改正で、高所得を得ている会社員や年金受給者を対象に所得税増税を検討していることが七日分かった。課税所得を計算する上で差し引ける給与所得控除や年金控除を縮小。基礎控除の対象から富裕層を外すことも検討する。これらの増税で得た財源を使って基礎控除を増額し、低所得の若者や組織に属さずフリーで働く人たちに恩恵が及ぶ仕組みを目指す。

 自民党税制調査会は七日の幹部会合で、二十二日に本格的な議論を始め、十二月十四日ごろに与党税制改正大綱をまとめる日程を確認した。今年末は抜本的な所得税改革を見送る方向だったが、衆院選での与党大勝を受け、改革に踏み込む機運が高まった。ただ高所得者に過度な負担を強いることになるとの慎重論も与党にあり、結論を得るまでには曲折も予想される。

 給与所得控除は、会社員の収入の一部を必要経費とみなして差し引く仕組みで、年収が増えるほど控除額は大きい。高所得層の控除は段階的に縮小してきており、今年から年収が一千万円を超すと控除額が二百二十万円で頭打ちとなった。これを「年収八百万円超で二百万円」といったように、さらに厳しくすることを検討する。

 年金控除は現役の会社員向けより手厚く、所得による上限もない。年金収入が一千万円を超えたら控除額を頭打ちにしたり、高額な報酬を得ている年金受給者が給与と年金の両方で控除を受けられる仕組みを改めたりする案が浮上している。

 基礎控除は全ての人に適用されている。現在の三十八万円から控除額を上積みし、低所得者らに報いることを検討。その一方で、富裕層の控除額が段階的に減る仕組みの導入を視野に入れている。

 いずれの控除見直しも家計の手取りに直結し、世帯によって増減税の明暗が分かれることになるが、全体の税収は増えも減りもしない「税収中立」で実施する方針だ。

 政府、与党は所得税に関し、一七年度改正で配偶者控除の適用拡大を決め、続けて控除全般を数年かけて見直す方針を打ち出していた。

 <所得税の控除> 所得税の納付額を決める上で、収入や算出後の税額などから一定額を差し引いて税負担を軽くする仕組み。家族構成や個人的な事情により異なる税負担能力を反映させる狙いがある。全ての人に適用する基礎控除や家族構成に応じた控除、所得の種類に応じた控除などがある。所得から一定額を差し引いて課税所得を減らすのが「所得控除」、課税所得に税率を掛けて税額を算出後に一定額を差し引くのが「税額控除」と呼ばれる。

(東京新聞)

 

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