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【社会】

議員の委員兼務 述べ1243人 審議会など行政付属機関 

 行政施策を議論する自治体の審議会などの委員を務める都道府県議(定数計二六八七)は、全国で延べ千二百四十三人いることが、本紙の調査で分かった。このうち15%を東京都議が占め、関東の一都六県では四割近くに上る。行政をチェックする立場の議員の委員兼務は国も適当でないとしており、元三重県知事で早稲田大名誉教授の北川正恭氏は「施策が通りやすくなるよう、議員を懐柔しているように映る」と批判する。(木原育子、榊原智康、内田淳二)

 自治体が設ける審議会や協議会などは、付属機関と呼ばれる。本紙は付属機関以外の専門家会議なども含め、各都道府県の現状を調査。自治体が議員に割り当てた委員のポスト(議員枠)は都(議員定数一二七)が百八十六と最多で、大阪府(同八八)の九十三、神奈川県(同一〇五)の九十二と続く。議員枠が議員定数を超えていたのは、東京と大阪だけだった。

 全都道府県の審議会などの数は計約七千四百、委員数は計約九万一千人。関東の一都六県では、審議会などの数も委員数も全国の17%なのに対し、議員枠は全国の38%を占めており、関東では議員の兼務が多い実態が浮かぶ。

 議員の委員兼務は行政と議会のなれ合いを生むとの指摘があり、国も「議決機関(議会)と執行機関(行政)の分立の趣旨に反する」として「違法ではないが適当ではない」との見解を示している。

 本紙は昨年九月、都の審議会などの三割で都議が委員に委嘱されている実態を報じ、都側には「議会で議案をひっくり返されると困る」、都議側には「肩書が付く」という思惑があると指摘した。

 これを受け、小池百合子知事は同月の定例記者会見で「委員のあり方について検討していきたい」と述べ、都として全国調査を行う考えを表明。昨年末の本紙インタビューでは「他の自治体でずいぶん改革されているが、緒に就いたばかりというのが東京の置かれている現状。一つ一つ精査していきたい」とした。

 北川氏は「議員の委員兼務はほとんどが慣例で続いてきたが、分権の時代にあらためて見直すべきだ。最も悪い見本になっている東京都から、自治を変える契機にしてほしい」と話している。

 ◇調査方法 2017年10〜12月、全都道府県を対象に、法律や条例などに基づき設置されている審議会や協議会など付属機関の委員に、都道府県議をどれぐらい委嘱しているかを調査(おおむね同年時点)。付属機関以外にも、行政の幹部が設置する専門家会議などの委員に委嘱している場合は回答を求めた。付属機関は一般的に、知事が委員を委嘱して特定の施策について諮問し、合議制で知事に答申する。

(東京新聞)

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