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【社会】

西日本豪雨 死者157人 避難1万人超 暑さ過酷

 西日本豪雨の被災地では十日、浸水で甚大な被害を受けた岡山県倉敷市の真備(まび)町地区で新たに十八人の遺体が見つかるなど、死者が十二府県で計百五十七人に上った。広島、岡山両県で半数以上。依然五十六人が安否不明だ。総務省消防庁によると、同日午後一時の時点で十五府県の計一万人超が避難。気温は各地で三〇度を超え、関係機関による捜索や被災者を取り巻く状況は過酷さを増している。

 川の堤防が決壊し浸水した真備町地区では、水が引いたことで捜索が進んだ。岡山県警幹部によると、同地区の犠牲者の多くは溺死とみられる。倉敷市によると、浸水した家屋の捜索は十日でほぼ完了、十一日以降は水路や水田に重点を移して不明者捜索を続ける。

 広島県では、府中町で十日午前、流れてきた土砂や流木でせき止められた榎(えのき)川が氾濫し、同町が周辺の約二万五千人に避難指示を出した。呉市は、市外へつながる鉄道や主要道路の多くが土砂や流木でふさがれ、人や物の往来が寸断された。

 総務省消防庁が十日午後に発表した集計で、住宅被害は三十一道府県で全半壊七十四棟、床上・床下浸水一万八千三百四十二棟。厚生労働省によると、正午現在、十二府県で計二十五万四千八百五戸が断水している。

 気象庁によると、被災地では最高気温が愛媛県大洲市で三四・八度、岡山県倉敷市で三二・八度、広島県東広島市で三一・七度を記録。いずれも今年最高となった。

◆窓全開 扇風機フル稼働

 西日本豪雨の被災地は十日、厳しい暑さとなり、体調不良を訴える住民も出始めた。避難所の近くでは仮設風呂が設置され、被災者が久しぶりの入浴に一息ついた。土砂崩れや浸水の現場では、警察官らが額に汗を浮かべながら散乱する流木やがれきを取り除き、安否不明者を捜した。

 堤防の決壊で甚大な被害が出た岡山県倉敷市真備町地区の二万(にま)小には約二百人が身を寄せた。暑さ対策で窓は全て開けられ、ボランティアが用意した十台以上の大型扇風機がフル稼働した。

 広島県呉市の天応まちづくりセンターに避難した金子照子さん(82)は自宅一階が浸水。足が不自由なため、布団に寝ることができず廊下のソファで寝起きしている。「毎日暑くて、寝返りもできないので寝不足。早く家に帰りたい」

 暑さの中で捜索活動も続いた。真備町地区では、消防隊員らが一軒ずつ住宅を訪問し、ぬれた家具などを片付けている住民らに声を掛けて安否を確認したり、行方の分からない人がいないか尋ねたりした。

(東京新聞)

土砂崩れ現場に献花した男性(右)。娘と孫2人を亡くした=10日、広島県熊野町で

土砂崩れ現場に献花した男性(右)。娘と孫2人を亡くした=10日、広島県熊野町で
 

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