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【社会】

ゴーン日産会長逮捕 報酬50億円過少記載疑い  東京地検 別の役員と共謀

 日産自動車(本社・横浜市)のカルロス・ゴーン代表取締役会長(64)が自らの報酬を約五十億円過少に有価証券報告書に記載したとして、東京地検特捜部は十九日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで、ゴーン会長ら役員二人を逮捕した。特捜部は同日、日産本社を家宅捜索した。

 ほかに逮捕されたのは、同社代表取締役のグレゴリー・ケリー容疑者(62)。特捜部は二人の認否を明らかにしていない。

 日産の西川(さいかわ)広人社長は同日夜、記者会見で謝罪した上で、両容疑者の解任を二十二日の取締役会に提案すると発表した。

 逮捕容疑では、二人は共謀して二〇一五年三月期までの五年間、ゴーン容疑者の報酬が実際には計約九十九億九千八百万円だったにもかかわらず、計約四十九億八千七百万円とうその記載をした有価証券報告書を関東財務局に提出したとされる。

 日産の有価証券報告書によると、一〇年度、社長兼最高経営責任者(CEO)だったゴーン容疑者の報酬額は九億八千二百万円だったが、年々増えて一三年度は九億九千五百万円に。一四年度は十億三千五百万円に増えた。

 一六年度には過去最高の十億九千八百万円の報酬を得たが、一七年四月に会長に退くと、同年度は七億三千五百万円で前年度比33%の減額となった。一七年九月には新車の無資格検査問題が発覚している。

 日産によると、社内から内部告発があり、同社が調査を開始。検察当局にも情報を提供し、捜査に協力してきた。ゴーン容疑者は報酬額の過少記載のほか、同社の資金を私的に流用するなど複数の不正行為が認められたという。

 【フランクフルト=共同】フランス自動車大手ルノーは十九日、近く取締役会を開催すると発表した。会長兼最高経営責任者(CEO)のゴーン容疑者の解職を議論するとみられる。

<有価証券報告書の虚偽記載> 株式など有価証券を発行した企業は、財務などの情報を公開するため有価証券報告書を作成する。業績や経営方針、役員ごとの報酬額を記載する必要がある。投資家の重要な判断材料となるため、金融商品取引法は、虚偽記載をした場合、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方を科すと規定。代表者らが違反した場合、法人に対して7億円以下の罰金を科すという両罰規定がある。

<カルロス・ゴーン容疑者> 1954年3月、ブラジル生まれ。パリ国立高等鉱業学校を卒業し、78年に仏タイヤ大手のミシュランに入社。96年にはルノー副社長に就任した。99年に日産自動車に入社し、2000年から社長、01年から17年まで最高経営責任者(CEO)を務めた。日産と三菱自動車の会長、ルノーのCEOを兼任、さらにルノーと日産、三菱自動車の企業連合のトップの座に就いた。

<グレゴリー・ケリー容疑者> 弁護士出身の米国人。法律事務所勤務を経て、カルロス・ゴーン容疑者が日産に入る前の1988年3月に北米日産に入社。北米日産では法務部や人事部で幹部を務めた。2008年に日産自動車の執行役員に就任。12年に日産代表取締役に就いた。19日の記者会見で日産の西川広人社長は「ゴーン容疑者の側近として仕事をしてきた。ゴーン容疑者の権力を背景に社内をコントロールしていた」と話した。

(東京新聞)

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