10代からの社会保障

<5つの現場>暮らしの公約見守る

2016年7月11日

 一票には有権者の暮らしの願いも込められている。選挙期間中の連載「5つの現場」に登場した人々や登場した地域から声を集めた。

◆奨学金

 宮城県石巻市出身で、神奈川県の大学に通う四年生、小山拓人(たくと)さん(21)は「どの党も給付型奨学金の創設を公約に掲げていたので、これで実現しなかったら、さらなる政治離れを政治家自ら招く」と語った。財源や対象の規模など具体的な議論は乏しかった、と感じている。「『やります』と言うだけなら、僕でもできますよ」と政治に厳しいまなざしを向け続けるつもりだ。

◆雇用 

 製紙大手王子ホールディングス(東京)の子会社をリストラされた元正社員の四十代男性は、人材会社が国の助成金を得てマニュアルを作るなど、退職強要の後押しをする事態が繰り返されないよう願う。「国は人材会社に厳しい罰則を与えてほしい。そうじゃないと、不当なリストラビジネスもなくならない」と訴える。

◆保育 

 長男(1つ)の認可保育所の入所を待つ、足立区のアルバイト両坂(りょうさか)薫さん(32)は「保育の量と質の改善を。待機児童問題に真剣に取り組んでほしい」と一票を投じた。保育以外では改憲問題に関心があり「九条を改正しないで」との願いを込めた。

◆介護 

 地域の自主組織が独居老人の見守りなどをしている島根県雲南市の、自主組織職員秦美幸さん(74)は「独居老人の見守りなど、行政の目の届かない仕事を僕らがカバーしている。補助金などで、地域の支え合いを促す仕組みを整えてほしい」と願って一票を入れた。「高齢者が増える中、地域での介護予防がますます重要になる。できる限り家で暮らしたい高齢者の願いをかなえてほしい」

◆年金 

 高齢者の働く場の確保のため、無農薬米の栽培も手掛ける兵庫県養父(やぶ)市シルバー人材センター理事長の久保田文彦さん(75)は「少子高齢化で年金は減っていくだろう」と懸念する。「高齢者でも働かないと生活できなくなるが、特に、地方では仕事がない。年金制度を考え直すとともに、地方の活性化や規制緩和で、高齢者が働きやすい環境づくりを進めてほしい」

主な政党の公約

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