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【1998年5月 渡良瀬有情】

わたらせ渓谷鐵道

撮影・文 堀内洋助


 群馬県桐生市から栃木県足尾町まで渡良瀬川に沿って、44・1キロを約1時間30分かけて、コトコトとレールバスが走る「わたらせ渓谷鐵道」。川の蛇行に合わせて、線路も急曲線が連続する。平成元年3月に第三セクターとして開業以来、銅山鉄道から観光鉄道へと大きく変貌した。

 起点の桐生駅の標高は116メートルで、終点の間藤駅は661メートル。この高度差は季節の移り変わる色を楽しませてくれる。渓谷の美しい新緑や紅葉が1カ月近く、駅を変えては現れるのだ。車窓風景は日本有数であろう。

 原向(はらむこう)駅と通洞駅間で私の乗った列車が緊急停車した。線路に十数頭のサルが群れていたのだ。「シカのけもの道も線路を横切っているよ。夜間は要注意だね。」と運転士が話してくれた。また間藤駅はニホンカモシカの見える駅として有名で、ホームに展望台と双眼鏡が設置されている。渓谷鐵道は旅人を魅了する駅が多い。水沼駅は駅の中に温泉がある。水沼駅温泉センター・せせらぎの湯で、黒保根村の猿川温泉から引いている。私は足尾の帰りに必ず一風呂浴びる。大人500円、65歳以上・小学生400円。営業は午前10時から午後9時。休みは毎月25日(土・日・祝は翌月曜)。神戸(ごうど)駅はホームに列車レストラン「清流」がある。東武・特急「けごん号」二両を譲り受けたもの。有名な富弘美術館へ村営バス8分。

 沢入(そうり)駅のログハウス風駅舎は簡易郵便局。間藤駅は足尾焼きの陶芸教室とレンタサイクルで楽しめる。

 素晴らしい新緑の渓谷を旅してはいかが。1日フリーキップが便利だ。全線1日乗り降り自由の乗車券で、大人1800円・小児900円。温泉センターや富弘美術館の入館料が2割引の特典もある。

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