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【1999年5月 渡良瀬有情】

足尾に緑を

撮影・文 堀内洋助


 公害の原点と呼ばれる足尾の荒廃した山に、人々が集まり緑を取り戻そうという運動が広がっている。

 今年で4年目を迎えた「足尾に緑を育てる会」(神山英昭代表)主催の植樹会が4月25日、足尾町の大畑沢緑の砂防ゾーンで行われた。激しい雨の中、約300人が参加。ぬかるんだ山の斜面に足をとられながら、ミズナラ、コナラ、ミツマタ、ケヤキ、カエデなどの苗木を約千本植えた。

 毎年参加している『渡良瀬有情』(1991年4月から1年間本紙連載)の作者の立松和平さんは「木に愛情を語りながら植えよう」と熱心に指導していた。同会代表の神山さんは「足尾に自由に来て、一本の苗木や一袋の土を持ち寄って緑化に協力して下さい」と呼び掛けている。

 今年は苗木の支柱ように鉱毒被害を受けた渡良瀬遊水地の旧谷中村跡から約300本の竹が、同会によって切り出されて足尾の山に植えられた。

 足尾と渡良瀬川下流の人々は、加害者と被害者の関係を越えて連携し、荒廃した山に緑を蘇らす運動を通して、流域の再生に動き出した。わたらせ川協会(足尾町)、足尾ネーチャーライフ(足尾町)、田中正造大学(佐野市)、渡良瀬川研究会(館林市)、渡良瀬川にサケを放す会(館林市)の流域の五団体が1996年、「足尾に緑を育てる会」を結成したが、今は賛同する機関や団体が40を越えた。

 7月20日(火)は草刈り、10月17日(日)は観察会を予定している。問い合わせは、足尾に緑を育てる会事務局(神山英昭さん)電話0288・93・2180へ。

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