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【2000年1月 渡良瀬有情】

遊水地を撮る

撮影・文 堀内洋助


 2000年の初日の出を撮影のため、午前6時ごろ渡良瀬遊水地を訪れると、約200人を越える写真愛好家で大にぎわい。冷え込んで風が無く、アシ原には川霧が漂っている。午前6時53分、地平線の薄雲と川霧の中から、幻想的な太陽が昇ってきた。600ミリレンズに2倍のコンバ−タ−で、画面いっぱいに写し込む。淡いピンクから赤いオレンジに色と形を変幻する太陽に、畏敬の念を感じる。

 渡良瀬遊水地の風景写真で、フォトコンテストの賞を多数受賞している藤岡町の写真作家・中田友一さん(46)が、写真展「渡良瀬光彩」を今月28日から2月3日まで、中央区銀座5−1スキヤ橋センタ−2Fの富士フォトサロンで開く。10年間撮り続けた四季折々の幻想的な光景を30点展示。朝霧、夜明け、ヨシ焼きなどの美しい自然の光と彩りのドラマの作品だ。

 中田さんは、10年前写真誌に遊水地ガイドが載った時、日光や富士山を撮っていた。「遊水地は地元が撮らないといけない」と思い、身近な自然を見つめ直す。藤岡町役場に出勤する前、毎日のように遊水地で夜明けを迎えた。作品は次々にコンテストで入賞し、1995年には月間「日本フォトコンテスト」ネイチャ−フォトの部年度賞一位を受賞。

 「近年、もやが出にくくなり、ヨシが朝夕に赤く焼けにくくなった。地球温暖化の影響かなあ」とこの10年間の自然の移り変わりを心配する。

 写真展と同時に、同名の写真集を1500部自費出版(定価2800円+税、送料別)した。この本に写真家の竹内敏信さんが「一つ一つの草原の風景を、心で受け止め6×7の中判カメラを使って、実に美しく丹念な描写をしている」と祝辞を寄せている。多くの人に見てもらいたいと思う。

 同展は午前10時から午後8時(最終日午後2時終了)。なお2月5日と6日午前9時から午後7時、藤岡町総合文化センタ−1Fの藤岡町中央公民館でも開催。共に入場無料。問い合わせは中田友一さん宅=0282・62・9652。

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