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【2001年10月 渡良瀬有情】

湿地再生事業

撮影・文 堀内洋助


 千葉県の堂本暁子知事が先月26日、同県議会で、東京湾最奥部の浅瀬と干潟の三番瀬埋め立て計画の白紙撤回を正式に表明した。三番瀬の自然を保全していく姿勢を強調し、地元住民と具体的な再生計画を策定していくという。東京湾の干潟の約90%が埋め立てられ、三番瀬はわずかに残された豊かな自然環境だ。日本の原風景である湿地が保全され、水鳥の飛来地が守られることは、実に嬉しいニュ−スである。

 今年の夏、国土交通省は、来年度から全国で湿地再生事業を行うことを決めた。乾燥した湿地や水質の悪化した河川を自然に近い姿に戻す事業を始める。野鳥、魚、植物など多様な生物が生息できる自然環境(湿地)に再生していくという。事業の候補地は、渡良瀬遊水地、釧路湿原、霞ヶ浦、荒川上流と河口、野川、琵琶湖など8ヶ所。今後、候補地を増やす予定だ。

 遊水地の湿地再生事業の内容は、緊急再生地区30ヘクタール、再生地区120ヘクタール、保全地区350ヘクタールを選ぶ。ヨシ原を掘削して傾斜が緩やかな池のある水辺を設け、人工的に湿地を再生させる。緊急再生地区に10年程度、その後は再生地区を対象という長期間の計画という。

 今月28日、午後1時から古河市西公民館ホ−ルで「ヨシ原・湿地をどう残すか」を考える第三回渡良瀬遊水池シンポジウムが開催される。コ−ディネ−タ−は東大大学院教授の鷲谷いづみ氏。パネリストは行政と住民団体の代表7人。市民グル−プ「渡良瀬遊水池を守る利根川流域住民協議会」など5団体が主催。同ホ−ルはJR宇都宮線古河駅徒歩5分。遊水地の将来や湿地再生事業に関心のある方は是非参加してほしいと思う。

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