東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 栃木 > 渡良瀬有情 > 2002年度 > 2002年5月

ここから本文

【2002年5月 渡良瀬有情】

7年目の植樹会

撮影・文 堀内洋助


 今年で七年目を迎えた「足尾に緑を育てる会」(神山英昭代表)主催の植樹会が4月28日、足尾町の大畑沢緑の砂防ゾーンで行われた。

 同会は今春、NPO法人に認可され、同月27日には「全国緑の愛護のつどい」で緑化推進の活動に国土交通省の扇千景大臣から表彰も受けている。神山さんは「この事業が認められ、山に緑が復活していく」と喜んでいた。

 植樹会には、作家の立松和平さんらボランティア約650人が参加。煙害で荒廃した山の斜面に、ミズナラ、ヒメヤシャブシ、ヤマザクラなど苗木約3000本を植えた。また自宅の庭から苗木を持参する人も多かった。

 今年も市民団体「わたらせ未来基金」(飯島博代表)が渡良瀬遊水地からヨシ約2トンを運んだ。昨年、ヨシを周りに敷いた苗木は成長の度合いが良かったという。足尾鉱毒を沈殿するため作られた遊水地。そこで育ったヨシが、足尾の緑化事業に活用されたのだ。

 この日の朝、松木沢の谷間で、2羽のイヌワシが悠然と滑空していた。食物連鎖の頂点に位置するイヌワシがいることは、餌になる小動物が存在し、森がよみがえってきた証でもある。

 昭和32年から国が緑化事業を本格的にスタート。いま渡良瀬川の上流と下流の住民も連帯して、緑の再生に取り組む。足尾は掛け替えのない自然環境の大切さを語ってくれる。

バックナンバー