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【2005年3月 渡良瀬有情】

春の息吹

撮影・文 堀内洋助


第15回目・噴煙の雲と富士山

 浅間山(2568メートル)が昨年9月1日に噴火して半年が過ぎた。気象庁は同山の火山活動は活発な状態が続き、六段階評価(0ー5)の火山活動度をレベル3(山頂火口で小〜中噴火が発生する可能性がある)と発表している。

 この冬から早春の風の強い日に、渡良瀬川から噴煙を上げる白い浅間山が望めた。印象的な光景は、噴煙が南へ細長く帯のように伸びて、富士山周辺ですじ状の雲と合流したことだった。まるで噴煙が作った雲のように見えた。夕焼けの空に浮かぶ「噴煙の雲」は、天地創造をほうふつさせた。自然が作る美の世界にはいつも心ときめかされる。

 渡良瀬遊水地に春を告げるヨシ焼きは今月21日午前8時30分から実施の予定。雨や強風などで延期された場合の予備日は26日と27日。同地内は立ち入り禁止のため、周囲の土手から見学する。真っ赤な炎と黒煙を上げて燃え広がる光景は壮大。

番外偏・ヨシ焼き

 栃木・群馬・茨城・埼玉の四県にまたがる渡良瀬遊水地で27日、春の訪れを告げる恒例のヨシ焼きが行われた。よしず生産業者らで組織する主催者の渡良瀬遊水地利用組合連合会は21日に予定したが、強風のため中止し好条件の日を選んで実施した。

 午前8時半、約1500ヘクタールのヨシ原の各所で一斉に火が放たれると、ヨシは真っ赤な炎と黒煙を噴き上げて、暖かな南風に吹かれ燃え広がった。時々大きなつむじ風が発生し、ヨシの黒い灰を天高く持ち上げた。炎に驚いて、カモやキジが煙の中を飛び交った。鳥たちは燃え残ったヨシの茂みに移動するのだろう。

 このような壮観な春の風物詩に大勢の写真愛好家や家族連れが見物に集まり、カメラを向けていた。ヨシ焼きの目的はいいヨシを育てるためと害虫の駆除。黒く焼けたヨシ原には、新芽がいぶき緑が広がっていく。まもなく春らんまんのいい季節が到来する。

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