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【2006年11月 渡良瀬有情】

冬の足音

撮影・文 堀内洋助


 秋から冬へ移ろう渡良瀬遊水地の風景は魅了される。朝の川霧、アシの穂の輝き、澄んだ青い空と雲、関東平野を取り囲む山並み、秀麗な富士山など。心躍る一日が過ぎていく。景色が印象的なのは、太陽の高さが一日中低くなったからだろう。11月30日の南中高度は33度。8月上旬は72度もあったが、いまはその半分以下。今の日差しは斜光線で、景色が立体的に浮き上がってくれる。

 広大なアシ原にはユーラシア大陸から日本で越冬するために、カモやツグミ、ホオジロ、アトリ、タカの仲間の冬鳥が多数渡来している。特にチュウヒ、ハイイロチュウヒ、ノスリ、コチョウゲンボウなどの猛きん類が目立つ。冬本番になるとフクロウの仲間のコミミズクが確認される。食物連鎖の頂点に位置する猛きん類が数多く生息するのは、豊かな自然環境の証しだろう。土手の上から、輝くアシ原の中を飛ぶタカを見るのは心地いい。近年、バードウオッチングで遊水地を訪れる人が増えてきた。渡良瀬川の新赤麻橋付近の土手は通称「タカ見台」と呼ばれ、人気スポットだ。

 12月9日(土)午後1時から小山市中央町1丁目の市立文化センター小ホールで、講演会「生き物の目から見た渡良瀬遊水池の現状と未来」が行われる。野鳥、昆虫、植物について、研究家らが今を報告。小山市役所の隣で、JR小山駅から徒歩10分。

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