ヘイトクライム対策を NGOなど法務省に要請

2021年4月24日 10時08分

法務省への要請を終えて会見する崔江以子さん(右)と外国人人権法連絡会の師岡康子事務局長=23日、東京都千代田区で

 多文化交流施設「川崎市ふれあい館」(川崎区)に在日コリアンを脅迫する文書が届いた事件を受け、弁護士や研究者でつくる非政府組織(NGO)「外国人人権法連絡会」が二十三日、法務省にヘイトクライム(差別的動機による犯罪)対策を要請する声明を提出した。
 要請には同会共同代表の田中宏・一橋大名誉教授や事務局長の師岡康子弁護士、ふれあい館館長の在日コリアン三世、崔江以子(チェカンイヂャ)さん(47)が参加した。
 今月の日米首脳会談では、コロナ禍の米国で急増するアジア系住民への暴行が取り上げられ、両国首脳が人種差別に基づくヘイトクライムを非難した。要請ではこのことに触れ、日本でも起きているヘイトクライムの実態調査や法整備、首相や法相が反差別のメッセージを出すなど、特別な対策をとるよう求めた。
 ふれあい館には三月、「コロナ入り」と称した菓子の空き袋とともに「死ね」と十四回書き連ね、在日コリアンを攻撃する封書が届いた。事件後、防刃チョッキを着て生活しているという崔さんは要請後の会見で、地域のハルモニ(おばあさん)たちの不安に触れ、「これは私への加害であり、在日コリアンの痛みでもある」と訴えた。
 川崎で起きたヘイトデモを契機とした国のヘイトスピーチ解消法は来月、成立五年を迎える。
 崔さんは「法律ができた時より、生きることがつらい。殺される恐怖が、こんなに続くと思わなかった」と吐露。「啓発だけでは止まらない五年だった。国に強く、今ある被害に追いつく対策を求めます」 (安藤恭子)

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