選手が陽性でも国籍・症状は非公表 野党「感染実態見えにくい」と情報公開求め抗議

2021年7月6日 19時54分
選手村内に設置された発熱外来診察室

選手村内に設置された発熱外来診察室

 東京五輪・パラリンピックの選手・関係者に新型コロナウイルスの陽性が確認された場合の対応に関し、組織委員会は13日開村の選手村(東京都中央区晴海地区)や組織委が指定したホテルに滞在する選手・関係者の情報は国籍や性別、症状の有無を伏せて公表する方針で調整している。野党は6日の合同ヒアリングで選手村の感染状況が分かりづらく、濃厚接触者の追跡が困難になる恐れもあるとして情報公開を後退させないよう求めた。
 組織委によると、国籍などを伏せる対象には空港から直接、選手村に入る選手が空港検疫で陽性になった場合も含む。症状の有無に加えて入院しているかどうかも個人の特定につながるとして非公表の方針。公表するのは陽性の判明日やどの立場で大会に参加しているか(選手、役員、報道など)、入国後14日以内か以降か、国内在住者か海外在住者かーなどの情報。
 来日後に陽性者が確認されたウガンダ、セルビアの代表選手団を巡っては事前合宿地の自治体や政府が、陽性者や濃厚接触者(疑い含む)の国籍や移動経路、大まかな現在地、どこで陽性が判明したかなどを明らかにしてきた。
 野党の合同ヒアリングで内閣官房の担当者は「選手村に直接入る人が陽性になれば、組織委の定めた様式で公表される」などと方針を説明。これに対し、議員らは「この公表方法では、どこで陽性が判明したのか分からない」「感染実態が見えにくくなる」などと問題視した。
 立憲民主党の逢坂誠二コロナ対策本部長は検疫の視察で訪れた羽田空港で記者団に「感染を抑えるため、個人の立場に配慮しながらできる限りの情報を出すべきだ」と組織委に改善を求めた。(大野暢子)

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