埼玉の特別支援学校で生徒が大けが 「担任が落とした」「実は3回落ちた」学校の説明二転三転、調査委員会を設置

2021年8月19日 21時34分
 埼玉県立草加かがやき特別支援学校(同県草加市)で、重度知的障害や脳性まひによる身体障害がある男子生徒(13)=中学部2年=が昨年11月、担任の教員と教室へ向かう途中、すねの骨を2本折る大けがを負っていたことが分かった。保護者の相談を受けた支援団体代表が19日、記者会見で明らかにした。けがの経緯について学校側の説明は二転三転しており、生徒の保護者は真相解明と医療費の支払いなどを求めている。

大けがした男子生徒。折れた左足の骨はまだくっつかず、装具を付けて生活している=保護者提供

 会見したNPO法人「プロテクトチルドレン」の森田志歩代表によると、男子生徒は障害のため会話ができず、自力歩行も困難。昨年11月9日朝、母親が校舎の玄関まで生徒を送り届けた後、担任の教員に付き添われて教室へ向かう途中にけがをした。
 担任から「階段から落ちた」と電話を受け、母親が学校に戻ると、男子生徒は左足が腫れ、顔面蒼白の状態だった。近くの整形外科の診断で、すねの骨折が分かったが、手に負えず大学病院を受診。医師に「交通事故並みの大けがだ」と言われたという。2回の手術でも治癒せず、後遺症の懸念もある。
 母親が校長に問い合わせたところ、校長はいったん「生徒が教室に行くのを嫌がり、廊下に座り込んだため、担任が抱え上げたら腕の間を擦り抜けて落ちた」と説明。だが、母親がけがの状態と懸け離れていると追及すると「実は3回落ちた」と話したという。
 県教委によると、1カ月以上たった昨年12月18日に特別支援教育課が学校から事案の一報を受けた。同課は学校側から22日に事故報告書や診断書などを受け取っていたが、今年5月に森田代表が問い合わせるまで対応を学校に任せたままだった。6月に第三者調査委員会を設置。9月に第1回会合を開く予定という。
 同課の竹井彰彦課長は取材に「偶発的な事故だと考えているが、けがから見ると学校の説明は不自然だと思う。県教委として積極的に調べなかったことを反省している」と話した。
 母親は「(事故を公にすることで)安全であるべき学校での事故がなくなることを願う」とコメントした。(柏崎智子)

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