あなたも日本代表に! いろいろあるよ! マイナー改め「ベンチャースポーツ」

2020年4月24日 02時00分

「コーフボール」バスケに似た男女混合でプレーする球技。昨夏の世界選手権に出場した真柴さん=本人提供

 コロナ禍が収まったら、スポーツを思う存分に楽しみたいという人は多いはず。お勧めなのがベンチャースポーツ。普及活動を進めるコーフボール日本代表の真柴啓輔さん(31)=杉並区在住=は「種類が豊富でバラエティーに富んでいるので、多くの人が楽しめる。日本代表も夢ではありません」。メジャースポーツにはない魅力とは-。
 まず、スポーツの数を押さえておこう。笹川スポーツ財団のスポーツ辞典(公式サイト内)には百九十六の競技・種目が紹介されている。そんなにあるのかと驚いたが、真柴さんは「独自の調査ですが、世界には三百七十一の競技があります。十八競技が日本に上陸していません」。
 競技人口の少ないマイナースポーツは山ほどあるが、発展が見込めたり、広めたい競技を「ベンチャースポーツ」と呼んでいるという。
 真柴さん一押しのコーフボールは、世界で唯一、男女混合チームでプレーする球技。バスケットボールに似ているが、接触プレーや異性へのマークは禁止。国内の競技人口は二百人足らずだが、昨夏の世界選手権で日本は歴史的初勝利を挙げた。コーフボールを学ぼうと発祥国オランダに二年半移住した経験があり、「男女が対等にプレーできるのが一番の魅力」と語る。
 この三月にはクィディッチの初代日本代表にも名を連ねた。あの「ハリー・ポッター」で魔法使いたちが熱中する競技だ。米国の大学生が考案し、現実世界でも日本を含む四十の国・地域に普及。コロナ禍でワールドカップの開催(七月・米国)が危ぶまれるが、「コーフボールとの掛け持ちは正直大変だった。頑張って代表になれたことがうれしい」。
 オランダから帰国して間もない二〇一八年九月に体験会に参加した。魔法界の世界観の下、ほうきにまたがってプレーするなど話題性は十分。ベンチャースポーツの普及活動団体を立ち上げたばかりで、活動のシンボルになると直感。自前のチームをつくり、競技にのめり込んだ。
 「スポーツを普及させたいと思ったら、まず自分自身がとことんやってみること。極めれば、楽しさや面白さを伝えることができる」。その思いで体験した競技は数知れず。昨年はフィンランドの投てき競技モルックで日本大会ベスト18、近代三種の「二種の部」(射撃とラン)で日本選手権10位と奮闘した。
 今年からベンチャースポーツのプラットフォーム事業「Sports world」を運営する。楽しみたい人が活動に参加できる仕組みをつくった。クィディッチ、コーフボール、モルック、野球を原型にしたウィッフルボールの四競技でスタートしたが、体験できる競技を順次増やしていくという。
 真柴さんは「ベンチャースポーツは体育会系のような上下関係はなく、誰とでも仲良くなれる。気軽に体験会に参加して」と呼び掛ける。

◆複数競技で「代表」狙える!

 ベンチャースポーツの特徴は、「日本代表」が身近にあること。競技の垣根を越えた選手の交流も盛んだ。
 「思いやりのスポーツ」と称されるラケット競技フレスコボール日本代表の赤塚康太さん(22)=品川区在住=も「両立できるなら、複数の競技で日本代表を目指したい」と意欲的。野球強豪校で鍛えられた元球児。コーフボールやネット越しに拳でボールを打ち合うファウストボールなどの体験会に参加してきた。
 ところで日本代表になりやすい競技は? 日本モルック協会は公式サイトで「あした、日本代表になれる。それが『モルック』です。」とうたっている。そこまでハードルが低いなら、体験会に行ってみようという気にもなる。
 真柴さんは「一番確実なのは、海外で盛んなのに、日本では誰もやっていない競技を始めること」と即答し、クロナムを推した。サッカーとハンドボールとバスケットボールが融合したような「総合球技」だ。
 昨春ビーチコーフボールのW杯にも出場した真柴さんは、厳密に言うと三競技で日本代表。ベンチャースポーツはメニューが盛りだくさん。「三十代後半はこれ、四十代はこれと、年齢や体力に応じて楽しめる競技がある。人生で十競技は日本代表を狙いたい」と“野望”を語るのだ。  
 文と写真・牧田幸夫
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