日米首脳会談、台湾の記述を共同声明に 52年ぶり明記

2021年4月17日 06時00分
 【ワシントン=金杉貴雄】バイデン米政権の発足後初となる16日午後(日本時間17日未明)のワシントンでの日米首脳会談で、米中両国で緊張が高まっている台湾を巡る安全保障問題が議題となり、共同声明に盛り込まれることが15日、分かった。日米両政府関係者が明らかにした。中国が台湾への軍事的威圧を強めていることに危機感を示す。日米首脳の共同声明に台湾の記述が明記されるのは、1969年以来52年ぶりとなる。

◆米高官「台湾海峡の平和と安定を」

 関係者によると、首脳会談の調整では、危機感を強める米側に対し日本側も足並みをそろえる形で、先の外務、防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)の水準での明記を提案したという。3月の2プラス2の共同発表では「台湾海峡の平和と安定の重要性」を明記している。
 ホワイトハウス高官は15日、日米首脳会談に向けた記者会見で、台湾の防空識別圏に中国が多数の戦闘機や爆撃機などを侵入させるなど緊張を高めていると非難。「台湾海峡の状況を巡り平和と安定を保ち、現状を維持するべきだとの要求について、日米両首脳が協議や声明で触れることになるだろう」と語った。
 台湾を巡っては「核心的利益」と位置付け統一を目指す中国が、周辺で演習を繰り返すなど軍事活動を活発化させている。米国では米軍司令官が「6年以内に侵攻する恐れがある」との認識を示すなど、中国に対抗する必要があるとの声が高まっている。
 米国は1979年に中国と国交を樹立し台湾とは国交を断絶する一方で、台湾の防衛支援を約束した台湾関係法を制定した。ブリンケン国務長官は今月、米国には同法に基づく「重大な責務がある」と強調し、中国による台湾侵攻は「深刻な過ちだ」とけん制した。

関連キーワード

PR情報

国際の新着

記事一覧